2019年のリップル相場は、大きな変動が目立っていた。
それらの変動は、以下のピンクの矢印で表されている5パターンに分けられるのではないだろうか。
これら5パターンの変動を、その時期にあったニュースと共に振り返っていこうと思う。
(参考:TradingViewのXRPUSDチャート 1週間足)
(参考:TradingViewのXRPUSDチャート 1日足)
2019年1月から5月にかけては大きな価格変動もなく、青ライン(0.408ドル43.98円)と水色ライン(0.285ドル30.97円)のレンジ間で横ばいの推移が続いていた。
この中でも、1月から2月にかけて価格が落ち込んだり3月下旬から4月中旬にかけて価格が上昇したりと小さい変動は見られた。
この期間のニュースは、主にポジティブなものが多かった。
例えば、2月にリップル社がサウジアラビアの中央銀行と提携を結ぶことに成功している。
また、同じく2月に金融サービスアプリSpendで、世界180ヶ国で暗号資産(仮想通貨)リップルを決済手段として利用することができるようにもなった。
3月にGメールでXRPを送信できるようになったことや、4月に大手暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbaseがリップル決済を開始したことを覚えている人も多いのではないだろうか。
上記に対して、ネガティブなニュースも見られた。
1月にリップル社は、電子署名を行うと自分の秘密鍵が推定できてしまうという脆弱性を公表しており、価格下落の一因を担っていたのではないのかと考えられる。
(参考:TradingViewのXRPUSDチャート 1日足)
5月から7月にかけては、青ライン、赤ラインを突破する急上昇を見せている。
具体的には、2度赤ラインに上昇を阻まれていたが、3度目に赤ラインの突破を決めている。
この期間のニュースには、中東に狙いを定めたリップル社の動きが垣間見えた。
5月にはインド・サウジアラビアの国が同時にリップルネットワークの利用を開始。
さらには、7月初めにUAEでリップルの電子決済がスタートしている。
また、6月にはマネーグラム社に54億円もの巨額投資を実行。
これらの強気の姿勢が吉と出た大幅上昇になったのではないだろうか。
(参考:TradingViewのXRPUSDチャート 1日足)
7月から9月中旬には-25円、価格が約半分になるほどの暴落が待っていた。
リップルは、赤ライン(0.465ドル50.94円)、青ライン(0.408ドル43.98円)、水色ライン(0.285ドル30.97円)の3本の主要ラインが破られる大幅な下落が見られ、黄色ライン(0.236ドル25.63円)にもひげ根がタッチしている。
この期間のニュースは、リップルにとって残念なものが多かった。
8月のXRP投資家グループがリップル社に対して修正訴状を提出したという印象の悪いニュースから始まり、リップル社が元CTOに28億円もの大金を送金したというニュースもあった。
後者のニュースは、XRPの年初来リターンがビットコインと比べて明らかに低い理由は、リップル社がXRPを投げ売っているからだとして、コミュニティの一部がリップル(XRP)の売却を停止するよう署名を集めるなど、抗議されていたことが話題となっている。
この投げ売りに対してもリップル社は否定しており、コミュニティとの溝は大きく広がっていってしまっていた。
これらのニュースは、リップルの大幅な価格下落の原因の1つであると考えられる。
もちろん、9月にはリップルのクライアントが新たに2社追加されるという嬉しいニュースもあったが、上昇相場に持っていけるほど、トレーダーの心は動されなかったようだ。
(参考:TradingViewのXRPUSDチャート 1日足)
9月中旬から11月の価格は上昇していた。
黄色ライン(0.236ドル25.63円)をひげ根で大きく下回っているところから上昇がスタートすると、勢いをもって黄色ライン、そして水色ライン(0.285ドル30.97円)のブレイクに成功している。
この期間のニュースは、リップルにとって喜ばしいものが多かった。
10月にアメリカの議会は、リップルはれっきとした暗号資産(仮想通貨)と認め、リップルに対し好印象を持った。
さらにはインドでリップル社の技術が国際送金の15%を占めていることが明らかになったり、第三四半期のOn Demand Liquidity(略称ODL、旧xRapid)利用者が第二四半期に比べ75%も上昇していることが分かっている。
これらの影響もあってか、リップルは一時の下落を巻き返すかと思われる上昇を見せていた。
(参考:TradingViewのXRPUSDチャート 1日足)
11月から現在にかけてのリップルは、大幅な下落を記録していた。
リップルは、水色ライン(0.285ドル30.97円)、黄色ライン(0.236ドル25.63円)を下回っていており、一時は赤ライン(0.196ドル21.40円)をも破られていた。
その後は若干の上昇を果たし、現在は赤ライン付近で激しい攻防が繰り広げられている。
この期間のリップルは、ポジティブなニュースネガティブなニュース両方が目立っていた。
ポジティブなニュースとしては、11月にメキシコでリップル人気が大爆発したことや、大手暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンスがリップル社のODLのサポートを開始したことなどが挙げられる。
反対に、ネガティブなニュースには四半期XRPの販売が減少されたことや、サイバー攻撃によりリップルの取引量が過去最高を記録したという不名誉な記録が残ってしまったりした。
今回は、トレーダーがネガティブなニュースに反応したのではないだろうかと考えられる。
2019年は、急上昇あり、暴落ありの波乱万丈な1年間となっていたのではないだろうか。
2020年も、きっと大幅な価格変動を目にすることになるだろう。
上記で今年1年を存分に振り返り、来年に向けた対策を練ってもらえれば幸いである。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner