「ビットコイン(BTC)価格は年内に急落する」米メディアが注目する2つのファンダ的要因

2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた世界各国で、前例のないレベルでの金融刺激政策が展開されてきた。

このような金融政策は既存の金融システムを不安定な状況に陥れることとなったため、それと同時にビットコインや金などのいわゆる“安定的な資産”への需要が急増していた。

ビットコインは、需要の急増と比例するようにその価格を大幅に上昇させ、執筆現在(81116時現在)11,830ドル付近を推移している。

しかし、米メディアによれば、「新型コロナウイルのワクチンの完成とアメリカ大統領選挙を理由に、ビットコイン価格が再び低迷する可能性がある」という。

1. 新型コロナウイルスのワクチン

米メディアが「ビットコイン価格の低迷に繋がりうる要因」として報じた1点目のファンダメンタルズは、「新型コロナウイルスのワクチンの完成」だ。

なぜワクチンの完成がビットコイン価格の低迷に関係するのか?

この点について、同米メディアは以下のように報じている。

「新型コロナウイルスのワクチンが完成すれば、FRB(米連邦準備制度理事会)や米国議会にとって金融緩和政策を行う必要性は減少することになる。すなわち、マーケットは通常通り再開し、経済回復にもつながる。その結果、ビットコインや金への世界的な需要は低下する可能性が高い。」

同メディアによると、『新型コロナウイルスのワクチンが完成することで、世界経済は回復へと向かい、ビットコインや金などの“安定的な資産”への需要が低下し、ビットコイン(BTC)価格も大幅に下落する』というのだ。

とはいえ、今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって露呈した既存金融システムの欠陥に対して不信感を抱く人々は増加したとみられている。

例え、ワクチンが完成したとしてもビットコインへの需要がそれだけを理由に著しく低迷するとは考えにくいが、可能性の1つとしてはあり得るだろう。

しかし、米メディアが論じるように、新型コロナウイルスのワクチン完成がビットコイン価格に多方面で影響を及ぼす可能性は高いのではないか。

現在、世界中の多くの大手製薬会社がワクチンを発売するために競争を激化させているため、上記ファンダメンタルズには注目していく必要がありそうだ。

2. アメリカ大統領選挙

米メディアが「ビットコイン価格の低迷に繋がりうる要因」として報じた2点目のファンダメンタルズは、「アメリカ大統領選挙」の動向だ。

今年11月に迫ったアメリカ大統領選挙は、ビットコインのみならず仮想通貨市場全体に多大な影響を及ぼす可能性があると考えられており、慎重に見守っていく必要がある。

民主党の候補者ジョー・バイデン(Joe Biden)氏は、現大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が施した通貨政策のほとんどを取り消すことを公約として掲げている。

この点について、同米メディアは以下のように報道した。

(ジョー・バイデン氏が当選した場合、)彼の金融および通貨に関連する政策が、トランプ現大統領の政策によってのしかかっていた市場へのストレスを軽減することにつながるだろう。これにより、ビットコインや金などの“安定的な資産”への需要が減少するかもしれない。」

アメリカ大統領は世界的にも強大な影響力を有するため、11月の大統領選挙の結果により通貨政策への方針が大きく変わることとなれば、その影響がビットコインにも多少なりとも及ぶことは間違いないだろう。

Shelton Capital社のポートフォリオ・マネージャーであるGuy Benstead氏も、「バイデン氏が当選した場合、国際貿易の面なども含め、あるゆる側面においてさまざまな影響がもたらされるかもしれません。」と語っている。

超強気な予測が広がる仮想通貨市場、慎重に

(Source: TradingView.comBitcoin and US 10-year Yield performance since March 2020.」)

昨今、現在のビットコイン市場の状況にかんがみて、『2021年までにビットコイン(BTC)価格が20,000ドルを超える』などと、一部のトレーダーの間で超強気な見解が散見されている。

しかし、マクロ的に、ビットコイン市場に多大な影響を及ぼしうるファンダメンタルズは多々存在する。

日々変化の激しい経済状況にある今だからこそ、今後も引き続き慎重な姿勢でビットコインふくむ仮想通貨市場全体を見守っていく必要性が高まる

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この記事は、bitcoinistの「2つの要因こそがビットコイン(BTC)価格20,000ドル到達の夢を実現させない理由」を参考にしています。