マルチシグとは?セキュリティが超向上する裏技!使い方・メリットを教えます!


マルチシグとは?仕組みについて


マルチシグとは、マルチシグネチャーの略称でトランザクションの署名に複数の秘密鍵を必要とする技術のことです。一つの秘密鍵で署名を行う通常のシングルシグに比べセキュリティが高い秘密鍵紛失時に対応しやすなどのメリットがあり、取引所やマルチシグウォレットなどで採用されています。

マルチシグアドレスの定義としては、2つ以上の公開鍵を登録していて、それに対応する一部もしくは全部の秘密鍵による署名によりトランザクションが出来るものです。例えば公開鍵が2つ登録されていて2つの秘密鍵を必要とするものもあれば、公開鍵は3つ登録されていてそのうちの2つの秘密鍵があればトランザクションができるものもあります。この場合前者を2of2、後者を2of3のマルチシグと呼びます。

普通のアドレスが1から始まるのに対して、マルチシグアドレスは3から始まります。

セキュリティ対策をするうえで今後必ず理解していなければならない話題なので、ここでしっかり学んでおきましょう!


※1月26日のコインチェックのハッキング事件では、5億XEMものNEMが盗まれましたが、これは、コインチェックがマルチシグを導入していなかったことも一因になっているようです。

コインチェックのハッキング騒動や今後、自分で出来る対応について知りたい方は以下の記事を読んでみてください!

 

コインチェックがハッキング被害にあったらしいけど仮想通貨はもうおしまい!?まったくそんなことはありません!事件の内容と対応策を勉強してしっかりと自分の頭で今回の事件を理解しましょう。チャートに与えた影響も要チェック!

 



マルチシグの利点・メリット


マルチシグの大きいメリットとしてはセキュリティが向上することと、秘密鍵の紛失時のリスクヘッジとなることです。

セキュリティーが向上

秘密鍵の情報が仮に1つハッキングされたとしても、2つ以上からの署名が必要という風にしておけば資産を失わなくて済みます!当然、トランザクションに必要な数の秘密鍵が盗まれてしまったらアウトですが、いずれにせよシングルシグよりはリスクが低いでしょう!


秘密鍵の紛失時のリスクヘッジとなる

通常のアドレスの場合、秘密鍵を紛失するとアドレスにアクセスできないためトランザクションができなくなり事実上そのアドレス内の資金は一切利用できなくなります。いままでに取引所の秘密鍵を忘れてしまい資産が動かせなくなった経験がある人もいるんじゃないでしょうか。これは例えば公開鍵を3個登録して、そのうち2つから署名されれば大丈夫という2of3のマルチシグの設定しておけば、秘密鍵を1つなくしてしまったとしても資産を失わずに済みま。例えば3つの秘密鍵を別々のパソコンでひとつずつ保管すれば、どれか1つのパソコンが壊れて秘密鍵を見れなくなったとしても残りの2つのパソコンに記録してある秘密鍵でアクセスができるのです!ただ、この場合でも2つ以上のパソコンが壊れて秘密鍵を2つなくしたら取り出せなくなってしまうので、秘密鍵を1つなくした時点で残りの2つの秘密鍵を使って別のマルチシグウォレットに移すべきです。


マルチシグの欠点・デメリット


設定が少し面倒臭い

たとえば2of3のマルチシグを設定する場合、3つの別々の公開鍵を集めそれぞれについて秘密鍵を設定し多くの場合それらを別々に保存しなければなりません。登録する公開鍵が増えれば増えるほど設定は大変になってしまいます。また、秘密鍵を利用する際も複数利用しなければならないことが多いので、セキュリティを高めようとすればするほど手順が増えてしまいます。ただいずれアドレスを簡易化したDNSを利用できるようになれば設定はいくらか簡単になるかもしれません

手数料が少しあがる

通常のシングルシグに比べ複数の秘密鍵を利用する複雑な機能なので、設定や送金に追加手数料がかかってしまいます。特別セキュリティを高めたい場合やマルチシグ独自の利便性を利用したい場合でなければわざわざマルチシグ化をしなくてもいいかもしれません。


マルチシグ対応デジタルウォレット2選

Bitcoin-coreなどを利用すれば理論上は自分でほぼすべての通貨で複数の公開鍵からマルチシグウォレットを作ることが出来ますが、自分でコードを書けなければいけないので普通の人には流石に厳しいです。
マルチシグを普通に使うには、ビットコインではCopay、XemではNanoWallet(NEMが出してる公式ウォレット)で簡単にマルチシグウォレットを作ることができます!

Copay

Copayを利用することでビットコイン用のマルチシグウォレットを自分で制作することができます!Copayはスマホとパソコンの両方で利用することができます。


Copayでのマルチシグアドレスの作り方

①Copayをダウンロードします

②「ウォレットを追加」をクリックし「新規ウォレット作成」を選びます

③「共有ウォレット」を選択します

④登録数公開鍵の個数や必要とする秘密鍵の個数を選択します。自分以外の人の公開鍵を利用する場合はその人に表示されるQRコードを送信して読み込んでもらいます。

⑤「共有ウォレットに参加」をクリックします

⑥利用する公開鍵を入力します

⑦「参加」をクリックし完了です



Copayの詳しい使い方はこちらをご覧ください!

ここではビットコインのウォレットであるbitpay/copayを紹介します!様々な端末に対応しており、決済サービスでもあるbitpay/copayについて登録方法や使い方までわかりやすく解説します!!

 

Copayを使う!


NanoWallet

NanoWalletを利用することでXEM用のマルチシグウォレットを自分で制作することができます!NanoWalletはスマホとパソコンの両方で利用することができます。


NanoWalletでのマルチシグアドレスの作り方

①NanoWalletで新規ウォレットを制作しログインします

②「マルチシグに変更する」をクリックします

③登録する公開鍵を入力します

④トランザクションの実行に必要な秘密鍵の個数を入力し登録を完了します


NanoWalletの詳しい使い方はこちらの記事をご覧ください!

 

今日本で人気なNEM(XEM)ですが、より安全に保管したいときはどのウォレットがいいのか?NEM公式ウォレットであるNano Walletの使い方、Nano Walletでしかできないハーベストの仕方についてコインオタクが解説します!

 

NanoWalletを使う!


マルチシグの実用例

マルチシグエスクロー

エスクロー(escrow)とは、商取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する第三者預託である。

Source: Wikipedia


ヤフオクやメルカリなど、従来の商品売買では仲介業者(=エスクローエージェント)が存在し取引の成立を見届けています。エスクローエージェントは購入者から一時的にお金を預かり、商品が届かない場合にはお金の返金が行われます。この仕組みを「エスクロー」と呼びます。

ブロックチェーンでもマルチシグを利用することでより簡単にエスクローを行うことができます


ピアtoピアの取引の場合、誰か任意の仲介人を1人おいて2of3のマルチシグを使うことでエスクローを行うことができます。まず3人のマルチシグアドレスを制作し、買い手はマルチシグアドレスに代金を支払います。アドレスへの送金はブロックチェーン上で全員に公開されているので売り手は代金の送金を確認したのちに発送を行い、マルチシグアドレスから自分のアドレスに代金を送金するトランザクションに署名をします。買い手のもとに商品が届けば買い手もそのトランザクションに署名し、署名が2つそろうので送金が完了します。商品が発送されなかった場合は買い手がもう一人に申請し、二人の署名で代金の返金を行います。買い手が署名を行わない場合でも、売り手は仲介人に申請しマルチシグアドレス内の代金を正しく受け取ることができます。この制度は仲介人が正当な判断を行うことで成立しますが、手数料を支払うことで仲介人が正しく判断するインセンティブとなります。

横領のリスク軽減

現状のシステムでは会社や取引所などでは経理担当者がすべての管理を一任しているため、その人の一存で横領ができてしまいます。現に、2011年に起きたマウントゴックス事件も内部による犯行とされています。
これを複数人の署名が必要なマルチシグにすることにより、何人もが結託して横領しなければならないので、横領のリスクを大きく減らすことができます

 

世界最大のビットコイン交換所が破綻したマウントゴックス事件。流行にのって適当に取引を始めると大変なことになるかもしれません。自分の資産を守るために知っておく、マウントゴックス事件の概要とその後についてコインオタクが解説します!


マイクロペイメントチャネル

ビットコインなどは一回のトランザクションあたりの手数料が定額であるため、日常生活に最もかかわる少額決済(=マイクロペイメント)に不向きとされています。しかしマルチシグを使えばマイクロペイメントチャネルが形成でき、トランザクションの回数を減らすことができます!そのため新たな小額決済の手段として利用することができるのです!

理解が難しい話なのでここでの説明は控えますが、詳しいことが気になる方はこちらをご覧ください。


マイクロペイメントとは、少額の決済が可能になるサービスです。今まで少額の決済をするのに手数料が決済価格よりも大きいなど、現実的ではありませんでした。今後仮想通貨を使って可能になる可能性があるマイクロペイメントの仕組みや将来性を解説します!


マルチシグはセキュリティ対策で必須!


いかがでしょうか?今回は署名を増やすことでトランザクションの安全性や確実性を保証するマルチシグネチャ技術について説明しました!手間がかかる分得られる利益も多いため今後様々なところで導入されていくでしょう!実際に、いまはまだシングルシグの取引所がほとんどですが、ビットフライヤーをはじめいくつかの取引所での導入がされています!セキュリティ対策を考えるうえでさらに注目がたかまっていきそうです!



コインオタクではTwitterでも情報を配信しています!ビットコインの相場分析について毎日必ずツイートしているので@CoinOtakuを是非フォローしてください!!