仮想通貨取引所BitMEXの元CEO・Arthur Hayes氏が、ハワイ米当局に出頭したことをブルームバーグ誌が報じた。

同氏を含むBitMEX元幹部らは、マネーロンダリング防止措置を講じなかった疑いで起訴を受けている。

BitMEX元CEOが米当局に出頭

仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOであるArthur Hayes氏が、ハワイの米当局に出頭したことをブルームバーグ誌が報じた。同氏は、BitMEXが必要なマネーロンダリング防止措置を講じず、米国法の回避を共謀したとの容疑をかけられていた。ホノルルの連邦判事に出頭した同氏は、1,000万ドルの保釈金を払うことでニューヨークでの今後の裁判手続きを待たずに釈放されている。

Hayes氏の弁護士はこの出頭にあたり、以下の声明を述べた。

Arthur Hayesは自力で起業した企業家であり、犯してもいない罪で不当に非難されている。Hayes氏は自発的に出廷し、この不当な告発と戦うことを楽しみにしている。

この問題は、昨年10月に米国商品先物取引委員会(CFTC)が、無規制の取引所を運営していたとしてHayes氏らを提訴したことに端を発している。

同取引所は米国顧客にサービスを提供するためにCFTCに登録し、マネーロンダリング回避措置のプログラムを設定する必要があった。しかし、Hayes氏らBitMEXの元幹部は、このプログラムを回避することに積極的に取り組んでいたと検察官は主張している。またHayes氏らは、規制当局の監視を逃れるためにセーシェルに取引所の拠点を置いたと疑われている。

告発後、BitMEXCEOにはAlexander Hoptner氏が就任した。この訴訟を受けて、顧客は同取引所から4BTCを引き出し、同取引所は一定の打撃を受けた。さらに、BitMEXの建玉と取引量はここ数ヶ月で大幅に減少しているようだ。

しかしこれらの逆境にも関わらずBitMEXは、デリバティブ取引所のなかでも8番目の人気を誇っていることがCoinMarketCapのデータから窺える。

出典:CoinMarketCap

Hayes氏は今後、共同経営者のBenjamin Delo氏と元CTOSamuel Reed氏と共にニューヨークで裁判を受けることになる。この3人はそれぞれ、銀行機密法違反の罪と同法違反の共謀の罪で起訴されており、今後の展開次第で最高5年の懲役が科せられる可能性がある。

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この記事は、ZyCryptoの「Former BitMEX CEO Arthur Hayes Surrenders To US Authorities In Hawaii; Released On A $10M Bond」を参考にして作成されています。