CFTCコミッショナー、デジタル資産リスク管理手段として「仮想通貨の匿名性」の軽減を提案
米国商品先物取引委員会(CFTC)のコミッショナーであるChristy Goldsmith Romero氏が、デジタル資産に関連するリスク管理手段として、仮想通貨の匿名性を軽減することを提案した。
同氏は、政府と業界が仮想通貨を不法な金融にとって魅力的なものにしている主要な特徴である匿名性に取り組む必要性を強調。これに加えて、「市場の完全性、国家安全保障、金融の安定性が重要であり、妥協することはできないため、デジタル資産に関連するリスクを管理する必要がある」と指摘した。
また、同氏は、「仮想通貨市場で不正な金融リスクを軽減するには、身元確認の課題に対処する必要がある」と自論を展開。パブリックブロックチェーンは一定程度の透明性とトレーサビリティを提供するが、ミキサーと匿名性を高めるテクノロジーを使用すると、重大なリスクの可能性が高まるといい、以下のように説明した。
「すべての仮想通貨企業が、ミキサーや匿名性を強化したテクノロジーから距離を置くことは可能ですが、それでも顧客に財務上のプライバシーを適切に提供できます。」
さらに、デジタルIDの検証を奨励し、取引所や分散型金融(DeFiサービスを提供する人々に、ユーザーのデジタルIDを検証するようにも促している。
「多くの場合、DeFi サービスは完全に分散化されておらず、代わりに身元を確認できる中心的な当事者を維持し、そうする責任を負う可能性があります。」
同氏によると、デジタルIDを提供する既存の技術があり、さらに多くの技術が開発されており、議会はまた、匿名性とデジタルIDに対処する新しい法律を検討しているという。
米国政府は、仮想通貨が違法な金融に使用されることを防止するための取り組みを続けていくとみられるところ、引き続き同国規制当局の動きに注目していきたい。
トレード戦略や投資の最新情報をサロン内にて配信中!!
この記事は「CFTC proposes reducing anonymity to manage risks」を参考にしています。