Poly networkはCoincheckを超えるハッキング被害に遭う
8月10日、分散型金融(DeFi)プロジェクトのPoly Networkが6億ドル以上のハッキング被害を被ったことが明らかになった。今回の被害は2018年1月に発生したCoincheckの「NEM」ハッキング事件の被害額580億円(当時レート)を超える、過去最高の被害額となる。
ハッキング被害は、最初ブロックチェーン分析・調査会社であるCiphertrace社のレポートで報告された。このレポートにはDeFi関連のハッキングや詐欺によって総額4億7,400万ドル(約523億円)が失われたことが記されている。被害額のうちの大半がPoly Networkのハッキングによるものと考えられる。
続いて、日本時間の午前9時頃、Poly Networkの公式Twitterアカウントがハッキング被害についてツイートを行なった。「Poly Networkが攻撃されたことをお知らせします」と述べ、ハッカーによって資金へアクセスされたと説明している。
大事なお知らせ:
申し訳ございませんが、Poly networkはハッカーに攻撃されてしまいました。
@BinanceChain、@ethereumと@0xPolygonは次のアドレスに転送されていました。
盗まれた通貨には、ETH、DAI、UNI、SHIB、FEI、BUSD、BTCB、ETHB、BNB、USDTなど、多くが含まれている。多くの人がTwitterで状況を把握し、総額6億ドル以上の仮想通貨が盗まれたと推定されている。
今回の被害について、Sushiswapの "スーパーコーダー "であるMudit Gupta氏は「今回の問題はデフィやスマートコントラクトのハッキングではなく、鍵の漏洩とPoly Networkによる無責任な設計が組み合わさったものだ」と主張している。Gupta氏はセキュリティ上の大きな欠陥があったと指摘する。
Poly Networkプロジェクトチームは、ハッカーに協力を求める手紙を書いた。「私たちはあなたとコミュニケーションを確立し、ハッキングされた資金を返還することを強く望みます」とメッセージを送った。しかし、ハッカーからの返事は協力的なものではなかった。
「私が残りのコインを移動させていれば、10億ドル(約1,100億円)のハッキングになっていたでしょう。私はプロジェクトを救いましたか?お金にはあまり興味がないので、今はいくつかのトークンを返すか、ここに置いておくかを考えています」
ハッカーからの返事はあったものの、交渉が難航しそうな雰囲気を見せている。今後Poly Networkとハッカーのやりとりが注目される。
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この記事は、news.bitcoin.comの「Poly Network Hacked for More Than $600 Million — Hacker Trolls Project Saying 'It Could Have Been a Billion'」を参考にして作成されています。