ビットコインクジラの数が、過去2年間で最低水準に達している。
先週1週間で大幅な価格修正を記録した仮想通貨ビットコイン(BTC)価格は一時43,000ドル(=約458.2万円相当) を割り込むなど、市場に緊張感が高まった。
そんな中で、少なくとも「10BTC」以上のビットコインを保有するいわゆる“中型”の「クジラ」の数が記録的な激減。さらなる価格下落に警戒が強まる。
ビットコイン(BTC)価格大暴落で「クジラ」の数は2019年以来で過去最低水準に、市場に警戒感
先週後半より記録された仮想通貨ビットコイン(BTC)の大幅な価格修正にともない、ビットコイン市場における「クジラ」の数は歴史的なスピードで減少している。これら「クジラ」の数は、ついに過去2年間で最低レベルの水準にまで達した。
この点について、著名仮想通貨ジャーナリストColinWu氏が自身のTwitterにて言及。オンチェーンデータ分析ツールGlassnodeによって共有されたチャートを引用しつつ、以下のようにコメントした。
「ビットコインは週足安値を記録し、多くの大口投資家たちが利益をあげたのちに“売り”へと動いています。Glassnodeによると、「10BTC」以上のビットコインを保有しているアドレス数は2月以降、“垂直方向”の減少傾向を示しています。(米現地時間で) 2月27日には、過去2年間で最低水準の「148,673」を記録しました。」
ColinWu氏が指摘した、クジラ数の「“垂直方向”の減少」は2019年始以後これまで一度も記録されておらず、この点からもここ数日間における“中型”の「クジラ」数の減少傾向が顕著に強まっていることがわかる。さらに、ColinWu氏は「ここ最近におけるビットコイン価格の大規模な修正」は「一部の主要な“売り手”に多大な利益をもたらした。」とも主張し、「クジラ」をふくむ機関投資家らの市場での存在感の強大化を指摘している。
ビットコイン価格は、先月2月22日に史上最高価格に相当する「58,500ドル(=約623.2万円相当)」を更新したあと、約25%もの急落を記録。その後も各国規制当局によるビットコインふくむ仮想通貨への牽制などと相まって、大規模な価格修正が進行していた。
ビットコインマイナーら大規模“売り”への動きを強化、不安定なBTC市場に細心の注意
また、ビットコイン価格の大幅な下落にともない、ビットコインマイナーらの動きにもじわじわと変化が見られているようだ。
仮想通貨分析サービスを展開するCryptoQuant社のCEO(最高経営責任者)を務めるKiYoung Ju氏が、この点について指摘。自身のTwitterにて、ビットコイン価格が大幅な下落へと転じた後の「わずか3日間だけでマイナーによる“2つ”の大規模な“売却”がみられた。」と説明している。
一般的に、マイナーが大規模な“売り”へと走る動きは、その市場の弱気トレンドにつながる可能性が高いとの見方が大きい。これは、マイナーが「マイニング」によって得られる報酬が、ビットコイン価格の低迷によって採算がとれなくなり、マイナーの収益率が著しく低下してしまうことなどに起因する場合が多い。
しかし、前出のGlassnodeによれば、「マイナーは過去数日間で再び“売却”の動きを衰退させ、徐々に“蓄積”へと転じてつつある」という。
ここ最近のビットコイン価格の変動はきわめて大きく、今後も不安定な市場状況が続いていく可能性が高い。引き続き、ビットコインマイナーらや「クジラ」の動向に細心の注意を払いつつ、ビットコイン市場の動きにより一層警戒していきたい。
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この記事は、u.todayの「News: As Bitcoin (BTC) Drops to $43,300, Number of Whales Hits Two-Year Low.」を参考にして作成されています。