米Ripple(リップル)社は2025年6月30日、XRPL(XRP Ledger)上に構築されたEthereum互換のEVMサイドチェーンを正式にメインネット稼働させたと発表しました。
このサイドチェーンは、EVM(Ethereum Virtual Machine)と完全互換で、Solidity、MetaMask、Hardhatなどの既存ツールを活用してEthereumベースのdAppを構築・展開できる環境を実現します。
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技術的な特徴と強み
Ethereumとの相互運用性
AxelarブリッジによりXRPLメインネットとの資産移動が可能です。
XRPがネイティブガスとして機能します。
Wormhole対応予定で、将来的には200以上のdAppや35以上のブロックチェーンとの間で幅広く接続される見通しです。
高速・低コスト・高スループット
・平均ブロック時間は約3.4秒(Ethereumの約14秒に比べ高速)。
・TPS(毎秒処理能力)は1,000tpsと高スループットを実現します。
・手数料も低く、PoA(Proof of Authority)コンセンサスの採用でコストを抑制しています。
信頼性と規制対応
XRP Ledger本体が12年以上の運用実績を有し、600万を超えるウォレットが稼働中です。
PoA型のバリデータ制により、25社以上が運営するグローバルなバリデータネットワークによる高度な信頼性とガバナンス体制が整備されています。
リップル社・XRPLはコンプライアンス追及を重視しており、規制適合型資産(RWA)などの取り込みも想定されています。
エコシステムとパートナー
すでに多くのプロジェクトが参画中で、インフラ整備・アプリ開発も活発化しています。
| 分野 | パートナー | 概要 |
| インフラ・ ツール |
Grove(Pocket RPC)、 Blockscout、Goldsky |
RPCエンドポイント/ エクスプローラー/インデックスなど |
| ブリッジ・UI | Axelar、Squid | クロスチェーン転送・UI導線を統合 |
| DeFiアプリ | Band Protocol(Oracle)、 Strobe、Securd、Vertex |
貸出、収益運用、デリバティブなど 多様なアプリ開発進行中 |
なぜ今、重要なのか?
EVM互換とXRPメリットの共存:これまでスマートコントラクトが得意なEthereum系と、高速・低手数料・規制対応のXRPは分かれていましたが、本サイドチェーンにより両者の長所を統合します。
マルチチェーンの構造深化
AxelarやWormholeとの連携で、他チェーンとの資産移動が一層シームレスになります。
XRPがマルチチェーンのハブとして機能します。
開発者にとっての魅力向上
既存のEthereum開発ツールが使える上、6M以上のXRPLユーザーにすぐ届く環境が整備されている点は大きな引力となります 。
今後の展望と課題
今後実装予定
Wormhole統合などクロスチェーン環境の拡張に加え、リアルワールド資産(RWA)の導入など新たなユースケースが期待されます。
開発動向
現時点でテストネットにて87以上のプロジェクト、250万超のアドレスが稼働し、メインネット稼働後はより加速が予想されています。
規制およびセキュリティ:PoAによる集中度の懸念や、スマートコントラクトの脆弱性など、Ethereum同様に注意が必要です。
さらなるUX改善:メインネット上でのユーザービリティ向上、ガス管理やウォレット体験の円滑化が今後の鍵となります。
まとめ・考察
このたびの「XRPL EVMサイドチェーン」の本格稼働は、XRPLがEVMと接続し、Smart Contractの世界に本格参入する第一歩といえます。
高性能かつ規制対応のXRPの特徴を活かしつつ、既存のEthereum開発者にとっても参入障壁が低い環境を提供する点が非常に魅力的です。
個人的には、この展開がXRPのユースケースをDeFiのみならず、RWAや独自トークン発行などの領域に大きく拡張する契機になると感じています。
今後、Wormholeとの連携や、実需対応の規制型プロジェクトが加わることで、XRPエコシステムはさらなる進化を迎える可能性があります。
さらに、セキュリティ面やガバナンスの透明性に注意を払いながら、開発者や機関投資家が安心して利用できる体制を整えることが次の挑戦でしょう。
現状「デイ1」と位置付けられるこのローンチは、Rippleが目指す“マルチチェーンXRPプラットフォーム”への壮大な第一歩となるでしょう。
今後のエコシステム拡充に大いに期待しています。

