ビットコイン(BTC)は9月8日午前8時時点で7万9130ドルと、前日から1.35%下落しました。24時間高値は9月7日8時の8万0560ドル、24時間安値は9月8日0時の7万8680ドルです。
下落の背景にあるのは、中東情勢の再エスカレーションです。イランが米国のエネルギー施設への報復を警告し、原油は6週間ぶりの高値をつけました。米国はレイバーデーで株式市場が休場となり、薄い流動性のなかでじり安が続きました。
原油高は11日発表の米消費者物価指数(CPI)に直結します。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分チャート
BTCは9月7日8時に24時間高値8万0560ドルをつけたあと、水準を切り下げ続けました。16時に7万9001ドル、23時に7万8957ドルまで下げ、8日0時に24時間安値7万8680ドルをつけています。その後は7万9000ドル台へ戻し、8時時点で7万9130ドルです。
米国が休場だったため出来高は1万1063BTCと平日を下回る一方、9月7日の日足の値幅は2.24%と前日の1.67%からやや拡大しました。恐怖・貪欲指数は71「Greed」へ低下。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-23.92ドルと、前日の-9.49ドルからマイナス幅が広がりました。ETHは0.92%安、XRPは1.97%安と主要銘柄はそろって下げています。
相場を動かした背景
イランが米エネルギー施設に報復を警告
週末に米国とイランが船舶への攻撃を応酬したことを受け、イラン国会議長のカリバフ氏は7日、「我々の資産を攻撃すれば、そちらも攻撃される」と述べました。同氏はX上で「石油・ガスの生産チェーンは広範で、接近可能で、無防備だ。この海域と施設にある米国の石油・ガス企業も、同じ脆弱性を共有している」と投稿しています。ヘグセス米国防長官がイランのタンカー船団を「無防備」と評したことへの反応です。
6日にはイラン安全保障当局のレザイ氏が、数日中に湾岸の新たな制限区域とホルムズ海峡の新航路を発表すると表明しました。区域は米海軍の封鎖線から湾内へ延び、進入した船舶はイランの制裁リストに載るとしています。ホルムズ海峡は世界の石油とLNGの約5分の1が通る海路で、通航量はすでに5月以来の低水準にあると報じられています。
原油はこれを受けて上昇しました。原油高は世界的なインフレ要因となり、中央銀行の利下げを難しくするため、BTCには逆風となります。
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
週足では、7日9時に確定した終値8万0342ドルが50週線8万0373ドルに31ドル届きませんでした。2025年11月3日の週以来となる上抜けは持ち越しです。現在の50週線は7万9712ドルで、価格7万9130ドルはこれを582ドル下回っています。200週線6万5186ドルは21.4%下方にあり、MACDのヒストグラムは+2561.8とプラス圏です。
日足チャート

日足では、価格が20日線7万7983ドル、50日線6万9731ドル、100日線6万6574ドル、200日線6万9849ドルをすべて上回っています。MACDのヒストグラムは-259.3とマイナス幅を広げました。
注目は50日線と200日線の距離です。差は118ドルまで縮まり、9月3日の1106ドルから4営業日で10分の1近くになりました。現在値を維持すれば次の日足確定でゴールデンクロスが成立する計算です。ただし成立後の値動きは一定しないと報じられており、単独で方向を決める材料とは言えません。上値メドはバンド上限8万3143ドル、下値メドは20日線7万7983ドルです。
4時間足チャート

4時間足では、価格7万9130ドルが20期間7万9656ドルを下回りました。50期間7万9035ドル、100期間7万8716ドル、200期間7万2207ドルは下方にあります。MACDのヒストグラムは-144.3とマイナス幅が拡大しています。
上値メドは20期間7万9656ドル、その上がバンド上限8万0290ドル。下値メドは50期間7万9035ドル、次いで100期間7万8716ドルです。
1時間足チャート

1時間足では、価格が一目均衡表の雲7万9335〜7万9620ドルを下抜け、雲の下に位置しています。転換線7万9050ドル、基準線7万9620ドルで、MACDのヒストグラムは-6.2とわずかにマイナスです。
サポートはバンド下限7万8831ドル、24時間安値7万8680ドル。レジスタンスは20時間平均7万9315ドル、雲下限7万9335ドル、その上が50期間7万9656ドルとなります。雲を回復できるかが目先の分岐です。
デリバティブ動向
OI清算
先物の建玉は、Binanceで10万6972BTCです。24時間で1557BTCの増加となりました。価格が1.35%下落するなかで建玉が増えており、下げに乗った売り建てと押し目買いの双方が入っているとみられます。
資金調達率は確定値で9月7日9時が0.0028%、17時が0.0031%、8日1時が0.0022%です。小幅なプラスにとどまり、どちらかに偏った状態ではありません。
清算ライン

ロング・ショート比率は1.152で、前日の1.056から上昇しました。7日16時の1.058から8日2時の1.178まで一貫して上昇し、価格が下げるなかで買い持ちの口座が増えています。押し目買いが入る一方、下値を割り込めばこの層の清算が下げを速める要因になります。上位トレーダーの建玉比は1.996と2倍をわずかに下回りました。
上値では雲下限7万9335ドル、4時間足20期間7万9656ドル、8万0290ドルが意識されます。下値ではバンド下限7万8831ドル、24時間安値7万8680ドル、その下が4時間足100期間7万8716ドルです。
ETF
7日はレイバーデーで米国市場が休場のため、ETFのフローは発生していません。直近の確定値は4日の1億7460万ドルの流入で、8月31日から4日までの5営業日合計は9億8670万ドルでした。
オプションでは11日満期の建玉が2万6818BTCへ増え、前日の2万2771BTCから積み上がりました。特に8万1000ドルのコールが4572BTCと前日の1846BTCから大きく増えています。マックスペインは7万8000ドルです。
本日のデイトレ注目材料
本日8日に米国の主要な経済指標の発表はありません。9日にはCoinbaseが無期限先物の執行会場をCoinbase International ExchangeからDeribitへ移行する予定です。
週の後半に材料が集中します。10日21時15分にECBの政策金利発表、21時30分に米PPIと新規失業保険申請件数。そして11日21時30分に8月分の米CPIが発表されます。CPIの前月比予想は0.4%で、前回の0.1%から大きく跳ねる見通しです。原油が9月に入って上昇していることが、この予想に反映されています。FRBのウォラー理事は9月会合で据え置きに賛成するかどうかはCPI次第だと述べており、15〜16日のFOMCを前にした最大の材料となります。同じ11日には2万6818BTC規模のオプション満期も重なります。
上抜けシナリオでは、雲下限7万9335ドルを回復すれば4時間足20期間7万9656ドル、その上のバンド上限8万0290ドルが視野に入ります。下抜けシナリオでは、24時間安値7万8680ドルを割り込むと4時間足100期間7万8716ドル、さらに7万8000ドル台前半を試す展開です。当日見るべきラインは、上値7万9335ドルと下値7万8680ドルとなります。
まとめ
8日のBTCは米国休場のなかでじり安となり、7万8680ドルまで下げました。イランが米国のエネルギー施設への報復を警告し、原油が6週間ぶりの高値をつけたことが背景にあります。需給面でも、クジラ主導で全ウォレット階層が分配に転じたと報じられ、8万3000ドルの売り板を前に上値が重い状態が続いています。
一方で日足のゴールデンクロスは残り118ドルに迫り、建玉も1557BTC増えました。押し目買いの口座は増えており、方向感は一致していません。
短期の焦点は、1時間足の雲7万9335ドルを回復できるか、それとも7万8680ドルを割り込むかの分岐です。ただし本日は米指標がなく、相場の性格が変わるのは10日のPPIと11日のCPIからとなります。原油高がCPIにどこまで反映されるかが、FOMCまでの流れを決めることになります。
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