​「仮想通貨に税金がかかるって聞くけど実際どのくらいかかるのだろう」

あなたは今こうお考えではありませんか?

税金について教わる機会はほとんどありませんし、知らないことが多いと不安ですよね。

そこで今回は仮想通貨にかかる税金について、どんな条件でかかるのか、どれくらいかかるのか、という気になるポイントについて計算例を用いて解説しています!

実際に仮想通貨にかかる税金をイメージすることが出来ますし、さらに賢く節税する方法も紹介しているので、税金について知らなかったせいで損してた!という状況がなくなります!

​仮想通貨にかかる税金とは 

法律が改正され、仮想通貨の利益は雑所得に 

​仮想通貨で出た利益は、雑所得に含まれます。

2017年12月に国税庁から「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」という資料で発表されました。

所得税は、不動産所得や配当所得など、10種類に分類されていて、仮想通貨で出た利益はその中でも雑所得と呼ばれる区分に分類されることになりました。

利子所得​​預貯金や公社債の利子並びに合同運用信託、
公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得​
​配当所得
​株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託及び
特定受益証券発行信託の収益の分配などに係る所得​
​不動産所得​土地や建物などの不動産、借地権など不動産の上に存する権利、
船舶や航空機の貸付けによる所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除く)
​事業所得​農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得​
​給与所得​勤務先から受ける給料、賞与などの所得
​退職所得​退職により勤務先から受ける退職手当や厚生年金保険法に基づく一時金などの所得​
​山林所得​山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得​
​譲渡所得​土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡して生ずる所得、建物などの所有を目的とする
地上権などの設定による所得で一定のもの
​一時所得​1から8までのいずれの所得にも該当しないもので、
営利を目的としない行為から生じる所得
​雑所得​1から9までの所得のいずれにも該当しない所得​
(公的年金や被営業用貸金の利子も雑所得に分類)

参考:国税庁「No.1300 所得のあらまし

仮想通貨の利益は総合課税の対象に

​所得金額に対する税金

仮想通貨の利益にかかる税率はどれくらいか気になりますよね。雑所得は総合課税の対象であるので、他の収入と合算した金額で税率が決定します。

所得金額に対する所得税の金額を下の表にまとめています。

​課税される所得金額​税率控除​
​195万円以下5%​
0円​
​195万円を超え 330万円以下10%​97,500円​
​330万円を超え 695万円以下20%​427,500円​
​695万円を超え 900万円以下23%​​636,000円
​900万円を超え 1,800万円以下33%​1,536,000円​
1,800万円を超え4,000万円以下​40%​2,796,000円​
​4,000万円超え​45%
​4,796,000円


例えば、収入は給与のみで、課税所得額が600万円の会社員が仮想通貨取引で100万円の利益を得た場合、求める税額は以下のようになります。

700万円×0.23ー636,000円=974,000円

給与所得がそれほど高くない人でも、仮想通貨による利益が大きくなれば累進課税制度によって税率がどんどん大きくなってしまうので注意が必要です。

一方、株やFX(外国為替証拠金取引)で得た所得は「申告分離課税」が適用されるので、所得の額に関わらず、一律20.315%です。ですので現在は他の投資に比べると仮想通貨取引による税負担は重いものとなっています。

今後、法律が改正される可能性も

​現在、株やFXとは違って仮想通貨取引で得た所得は総合課税の対象となっていますが、今後法律が改正される可能性があります。

2018年6月25日の参議院予算委員会で、「仮想通貨取引で得た利益を現在の”雑所得”から”申告分離課税”に変更すべき」との議論がなされました。

申告分離課税に変更されれば、所得の額に関わらず税額が決定するので今後の動きに期待です!

仮想通貨に税金がかかる条件 

​​仮想通貨を所持しているだけで取引を行っていない場合は、確定申告を行う必要はありません。ではどんな場合に確定申告を行う必要があるのでしょうか。

仮想通貨で得た利益が20万円を超える場合 

​会社員などで副業として仮想通貨取引を行う場合は、20万円以上の利益が出ると確定申告を行う必要があります。

主婦や学生など被扶養者にあたる場合は、33万円以上の利益が出た場合に確定申告を行わなければなりません。

仮想通貨でモノやサービスを購入(決済)した場合 

​仮想通貨で商品やサービスを購入した場合、税金がかかります。

例えば、仮想通貨の代表であるビットコインを1BTC60万円で購入し、1BTC100万円のときに80万円分を使って買い物をした場合、20万円分得していることになります。

こういった場合に、20万円分の税金が発生します。

仮想通貨を売却した場合

​保有している仮想通貨を売却した場合に、仮想通貨の購入価格と売却価格の差額が税金の対象となります。

例えば、ビットコインを1BTC60万円で購入し1BTC100万円​の時に売却すると、差額の40万円分の税金がかかります。

仮想通貨で仮想通貨を購入した場合 

また、とある仮想通貨で他の仮想通貨を購入した場合にも、税金がかかります。

例えば、20万円で購入したビットコインが40万円に値上がりし、このビットコインを用いて40万円分の仮想通貨を購入したとします。

こういった場合に、20万円分の税金が発生します。

仮想通貨の税金の計算方法

総合課税の紹介をした際に、年収600万で仮想通貨取引の利益が100万円である場合の所得税を計算しましたが、実際は複数回仮想通貨の取引を行っている人が大半ではないでしょうか。

その場合、取引を行う度に所得総額を計算して、1年分の合計を所得額として申告する必要があります。この計算方法には「移動平均法」と「総平均法」があります。

申告をする際にはどちらかの方法を選択しなければならないため、2つの方法の違いがわかるように、計算例を用いながら説明していきます。

移動平均法 

​移動平均法とは、仮想通貨を購入する度にその購入額と残高の平均値を出して所得を計算する方法です。例えば、次の①から④の手順で仮想通貨の取引を行うとします。

①1BTCが50万円のときに1BTC購入

②1BTCが70万円のときに1BTC購入

③1BTCが100万円のときに2BTC売却

④1BTCが90万円のときに1BTC購入

この場合、③の売却時では②の購入までで計算された単価を原価とします。つまり、原価は、(50万円+70万円)/2=60万円となります。

ですので、税金がかかる対象となる所得金額は(100万円-60万円)×2BTC=80万円と求められます。

総平均法 

​総平均法とは、基準期間全体の購入金額の合計を購入した数量の合計で割って算出する方法です。例えば先ほどの移動平均法での例と、同様の①から④の手順で仮想通貨の取引を行うとします。

この場合、①②④の購入額を平均して計算された単価を原価とします。つまり、原価は、(50万円+70万円+90万円)/3=70万円となります。

ですので、税金がかかる対象となる所得金額は(100万円-70万円)×2BTC=60万円と求められます。

移動平均法では、④で購入したビットコインを売却して得た収益はなかったため、計算に入りませんでした。一方、総平均法では期間内に購入した全てのビットコインの価格を原価の計算に含めるところが違っています。

確定申告を行わなかった場合のペナルティ

無申告加算税 

​無申告加算税は、深刻の期限(3月15日)をすぎてしまった場合に、本来納めるべきだった税額に対してさらに加算される税金です。

50万円以内の場合は15%で、50万円を超えていた場合は超えている部分に関して20%が加算されることになります。

例えば、本来納めるべき所得税額が70万円であった場合は

50万円×0.15+(70-50)万円×0.2=115,000円

となるので、無申告加算税115,000円分が余分にかかることになります。

延滞税

​延滞税は、税金が定められた期限までに納められない場合、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、自動的に課される税金です。

納期限までの期間および納期限の翌日から2月を経過する日までの期間については年「7.3%」または、「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合の税率で、延滞税がかかります。

また、納期限の翌日から2月を経過した日の翌日以降については、年「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合の税率で延滞税がかかります。

​期限から2ヶ月以内​年「7.3%」または「特例基準割合+1%」の低い方
​期限から2ヶ月以降​年「14.6%」または「特例基準割合+7.3%」の低い​方


仮想通貨の税金対策!賢く節約する方法とは

ふるさと納税 

ふるさと納税が仮想通貨の税金対策になるってどういうこと?と思われるかもしれませんが、実は仮想通貨の節税方法の1つとしてふるさと納税があげられます。

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄附ができる制度のことですが、応援するだけではなく所得税や住民税の還付・控除が受けられます。​

つまり、仮想通貨で得た利益をふるさと納税することで所得税と住民税から控除されるため、節税対策になるということです。​

総務省のふるさと納税ポータルサイトで、控除額をシュミレーションできるエクセルシートがダウンロードできるので、一度試してみることをおすすめします。

年末までに、仮想通貨取引の損失を確定させる

​仮想通貨の取引による損失は、同じ雑所得の利益と相殺することができます。例えば、70万円で購入した仮想通貨の価格が10万円下がって売却した場合、損失は10万円分です。

それと同じ期(1月1日から12月31日まで)に仮想通貨の取引で利益が10万円出た場合は、損益通算をすることができるので損失も利益もゼロになります。

ただし、仮想通貨の利益に関しては繰越控除の対象外です。損失の方が大きかった場合に、次年度に損失額を引き継ぎ、損益通算を行うことはできません。つまり同じ期でなければ損益通算できないので、年末までに仮想通貨取引の損失を確定させておくことで、かかる税を抑えましょう。

仮想通貨の税金に関するQ&A 

​​海外でも仮想通貨の税金はかかるの?

​海外に在住している場合、住んでいる国の税制が適用されます。例えば、アメリカに住んでいればアメリカの税制度に従って納税することになります。

法人化した方が節税できるの?

所得が高く最高税率に該当するような場合、住民税も考慮すると最大で所得の55%相当課税されます。しかし、東京都の場合法人に対する実効税率は最大で約33%なので、節約することができます

しかし、法人化するためのコストもかかるので、必ず法人化した方が節税できるわけではありません。

一般的には、所得が非常に多く所得税の区分で最上級にあたるような場合は、法人化することで節税に繋がる場合があります。

税金を払えない場合はどうなるの? 

​換価の猶予」という方法があります。「換価の猶予​」とは、国税を一時に納付すると事業の継続又は生活の維持を困難にする可能性がある場合に、税金の滞納処分をせずに待ってもらえる制度です。

換価を猶予してもらうためには、滞納者が税金を払う意思を持っている必要があり、税務署で税金を払えない状況を説明して認めてもらう必要があります。

払えない理由が妥当なものであれば、考慮してもらえることもあるということです。

仮想通貨の税金まとめ​

​いかがでしたか?ここまで仮想通貨にかかる税金について、計算例を用いながらイメージがわくように解説してきました!

税金について考えることが好きな人はおそらく少ないと思いますし、正直面倒だと考えているかもしれません。ですが、仮想通貨取引を行っている人であれば、必ず知っておかなければならない必須の知識です。

確定申告を行わずに、延滞税無申告加算税がかかってから「知らなかった」となっては遅すぎるのです。

この記事を読んだみなさんが、仮想通貨に関する基本的な情報を知り、快適に仮想通貨の取引を行えることができれば幸いです。