※チャートは9/30 16時時点のデータを主に使用。
昨年2020年からの勝ち組銘柄であったADAやBNBの3Q単体上昇率はそれぞれ56.4%・30.32%ととなっています。ADAコインなどはアップデートもあり、上位銘柄の中では良いパフォーマンスになりました。一方仮想通貨の王者であるbitcoin(BTC)は紹介した8つの銘柄では一番低い28.6%の上昇となっており、未だ市場の主役とはなり切れていない状況です。
全体に的に悪くないパフォーマンスだが、これをはるかに上回り相場をにぎわせた3つの銘柄がああります。
「Solana(SOL)」「Avalanche(AVAX)」「Axie Infinity(AXS)」だ。それぞれ現在値ベースで、313.17%・482.28%・1317%と驚異的なパフォーマンスを残した。
順番に振り返っていきましょう。
Solanaは、ビットコインやイーサリアムよりも圧倒的なトランザクション処理能力をもつブロックチェーンです。
秒間トランザクション | 手数料(ドル) | ブロック生成速度 | |
ソラナ | 50000 | 0.00005 | 0.4秒 |
ビットコイン | 6~7 | 10~15 | 300秒 |
イーサリアム | 15~16 | 10~20 | 15秒 |
リップル | 1500 | 0.0004 | 約4秒 |
この能力の秘訣は、Solana上のトランザクションは全てレイヤー1で解決していることにあります。独自のコンセンサスアルゴリズムPoHにより、この処理を実現しています。
詳しくはこちら↓
(参考:Bloomberg, CoinShares)
SOLは時価総額が元々大きかったのにも関わらず、大きく価格を伸ばしました。背景には機関投資家のSOL購入が考えられます。
上記画像は機関投資家からの資金流入量を表した表です。ご覧の通り8月半ば~9月半ばにかけて、SOLへの資金流入量(55.9)はBTC(49.7)を上回っていました。
ビットコインやイーサリアムよりも優れたブロックチェーン性能や、Solanaを先導するFTXの躍進が機関投資家の評価を高めたと考えます。
Solanaが高騰した理由に関しては、こちらの「Solana系銘柄が高騰した要因について解説」で詳しく紹介しております。
Solanaが高騰するきっかけとなったイベントは主に以下の2つです。
SolanaのNFTマーケット「Solanart」
まずNFTマーケットについて。
前記事でもお話しした通り3QではNFTバブルが発生しています。最大のNFTマーケットであるOpenseaはイーサリアム上に構築されたもので、ガス代の高さが課題となっていました。
一方で、Solana上にローンチされたNFTマーケットSolanartはGAS代も安く、投機目的の人たちが多く資金を投じています。つまりNFTバブルに上手く乗じることができたSolanaは経済圏で使われるSOLの需要を伸ばすことに成功し、価格上昇へつなげたと考えられます。
次に2.分散型取引所について。DEXといえばイーサリアム上の「UNISwap」やバイナンススマートチェーン(BSC)上の「パンケーキスワップ」が人気でした。しかしながらイーサリアム上のDeFiはガス代が高いという問題を抱えています。BSCに関しては、基軸通貨となっているBNB(バイナンスコイン)に対してSECが調査を行うという報道が7月あったことで、BSC経済圏への懸念が広がりました。
それを機にSolana経済圏は台頭を始めています。ガス代はイーサリアム上よりも安く、またトランザクション処理も圧倒的に早いです。またSolanaを実質的に運営している取引所FTXは規制にも柔軟に対応しており、Bianceのような不安点がありません。
それ以外にもSushiSwapの流動性をSolana上に持ってくるなどを構想があったりと、Solanaへの期待が高まったことが3Qの上昇につながりました。
【関連】
Avalancheとはスマートコントラクトを使ったアプリケーションを開発できるプラットフォームであり、すでにDeFiやNFTが発行できるサービスが存在しています。
Avalancheが人気の理由の一つに、イーサリアムとの互換性があります。これはイーサリアムのEVMと配下にあるツールを全てサポートしているためで、つまりはイーサリアム上で稼働するDeFiなどのサービスがAvalanche上でも使えるという仕組みです。
Avalancheがここまで伸びた理由として考えられるイベントは以下の3つです
まずAvalancheは9月中頃にPolychainやThree Arrows Capitalなどの大手ベンチャーキャピタルから出資を受けて、合計約250億円相当の資金調達を実施しました。 これを受けAvalancheの知名度は世界中でさらに人がることとなりました。
また資金調達とタイミングを合わせるように、Avalanche17日にアプデ内容をテストネットにローンチ。資金調達と開発が順調に進んでおり、市場は非常にポジティブな見方となっているでしょう。今回のアップデートはまだメインネットにはローンチされていないため、その時が来たら再度市場は盛り上がり、価格も上昇することが考えられます。
そして3つ目のAvalanche上でのDeFi運用状況。Avalancheチェーン上の流通時価総額はおよそ3000億円を突破するほど伸びています。これはPolygonネットワークと同程度の規模であり、BSCの1/5程度となっています。またBSCやPolygonなどはここ最近は流通量を伸ばせていない一方、Avalancheは順調に伸びてきたことで、さらなる期待がかかり価格上昇につながった可能性があります。
またAvalanche上のDeFiで2番の流通額を誇るTrader Joeは、大手のVCから5億円の出資を受けているため、今後も注目度が上がると考えます。
Axie Infinity(アクシーインフィニティー)とはNFTを使ったゲームのことです。同ゲームはトレーディングカードゲームとなっており、かわいいモンスターを3体使ってバトルする形式となっています。
戦略的ゲームとなっており、ゲーム自体の楽しさがある上に、プレイするほど稼げる「P2Eモデル」となっていることがユーザーの囲い込みと成功につながっています。
これといったイベントはありませんでしたが、全記事で紹介した通りNFTは8月にかけてバブルだったため、その影響を受けたと考えています。
NFT銘柄への投機需要で一時的に上昇したのはもちろんあると思いますが、やはりAxie Infinityはユーザーがプレイを続けるインセンティブが整っていると思います。ゲームをやりこめばやりこむほど稼げるサービスはやはり魅力的です。しかしゲームを始めるため位には約6~10万円が必要なので、誰でもできるわけではなりません。
そこで「アクシーズ奨学金」というのが誕生し、お金を貸してあげる代わりに収益の一部を見返りとしてもらうというプロジェクトも誕生しています。このようにAxie Infinityでは経済圏が誕生したことが、価格上昇に繋がったとみています。
3Qの勝ち組を分析してみると、トークンが持つ経済圏をいかにDeFiやNFTにつなげるかというのが非常に重要になってくるかと思います。
そこで次は、4Q以降に盛り上がりを見せると予想する銘柄を4つ簡単に紹介します。
筆者自身は引き続き、DeFiやNFTの分野が伸びることを確信しながら、加えて「レイヤー2」や「DAO」と絡んでくる/相性の良いプロジェクトが今後の注目と予想しています
以下で紹介する4つの通貨はマイナーなものもあるため、国内取引所では取り扱っていません。Gate.ioという取引所ではすべての通貨を取り扱っているため、気になる方は是非登録してみてください。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner