2月下旬からCMEのビットコイン先物の取引高が減少している。
安全資産に資金を移したり、一時的に現金へと変える動きが高まっているようだ。
機関投資家はビットコイン市場から手を引く
新型コロナウイルスへの懸念により金融市場が大きく揺れた2月下旬からシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物の取引高が大きく減少しはじめた。アナリストはこれを投資資金の引き上げによるものだと見ている。
暗号資産(仮想通貨)市場分析会社skewによると、2月のピーク時には1日10億ドル(約1060億円)を超える取引があったが、同月下旬から取引高が減少しはじめ、3月に入ると平均1.4億ドルまで大きく減少。
トレーダーたちは資金の引き締めが始まったのではないかと危惧している。
取引高が少なくなっているときは、値動きが荒くなり、サポートラインやレジスタンスラインにぶつかるまでエントリーを控えるため、大口投資家による相場操縦が容易になるという弊害が生じる。
暗号資産(仮想通貨)アナリストのアレックス・クルーガー氏によると、取引高が減少しつつ価格が下落しているのは相場操縦やレバレッジをかけたポジションの清算が原因ではなく、トレーダーが確実性を求めて他の資産に資金を移したり、一時的に現金に変えているためだという。
世界経済の停滞や株式市場の引き締めが予想されるとき、投資家はまずハイリスクな資産を整理する傾向があり、時価総額1600億ドル(約17兆円)ほどしかない小さな暗号資産(仮想通貨)市場からは真っ先に資金が逃げてしまったようだ。
ハイリスク資産の売却の流れが止まらなければ、ビットコインの需要はさらに後退するだろう。
取引高は減少し、価格上昇の見込みづらい地合いが続くと見られる。
(引用元:CRYPTOSLATE)
待つのも相場
ビットコインの評価が大きく揺れている。
インフレ耐性を評価する専門家は金と同じく安全資産だとみなす一方、ボラティリティの高さからハイリスク資産だと考える専門家もいる。
skewによると、個人投資家向けの市場でも取引高が細っており、現在はビットコインを手放す動きが強いようだ。
取引高が少ない間は大口投資家の一挙手一投足で大きく値が振れる可能性があるため、伝統金融市場が落ち着きを取り戻し、暗号資産(仮想通貨)市場に資金が戻るのを待ったほうがリスクを抑えられるだろう。
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