カナダの暗号資産(仮想通貨)取引所で200億円の資産が実質「消失」した事件の対応を巡って、ユーザーの不満が爆発している。
取引所の対応が裁判所に認可された場合、ユーザーはこれ以上の事実追求ができなくなる可能性が出てきたのだ。
200億円消失の取引所、事後対応にユーザー不信感
カナダの暗号資産(仮想通貨)取引所QuadrigaCXでは創業者の急死に伴い、顧客の暗号資産(仮想通貨)資産200億円が操作不能となり、実質「消失」した。
取引所はそれに対応し、債権者保護を最高裁判所に申請している。
この申請が通れば、資産が消失したユーザーは裁判所を通して取引所に損失額を請求できる。
しかし、それと同時にこの件に関してユーザー側からさらなる訴訟を起こすことができなくなり、それ以上の事実追求を行えなくなってしまうのだ。
このような対応に対して、一部のユーザーからは「不透明ではないか」という声も上がっている。
取引所の「不透明」な対応
急死した創業者や、使用不可能となった顧客資産の入った暗号資産(仮想通貨)ウォレットに関する情報を、取引所側が十分に開示していない点にユーザーは不満を抱いている。
もし、取引所が現在提出している債権者保護の手続きが認可された場合、ユーザーは今後取引所を相手取った訴訟を起こすことができなくなってしまう。
このような事実追求を回避するかのような対応に対し、「資産消失事件にはなにかウラがあるのではないか」という声が多く上がっている。
これだけ多くの額を失っておきながらユーザーの納得できない対応を取り続ければ、暗号資産(仮想通貨)取引所そのものに対する不信感もユーザー内で醸成される可能性がある。
そのような最悪の事態を避けることはできるのだろうか。今後の対応に注目が集まる。