米財務省がステーブルコインに関する報告書を発表
1日、金融市場に関する大統領の作業部会(People's Working Group on Financial Markets:、通称 PWG)が、ステーブルコインが金融システムにもたらすリスクについての報告書を発表した。この報告書ではステーブルコインについて「ステーブルコインおよびステーブルコインのアレンジメントは、投資家保護および市場整合性の観点から重大な懸念をもたらす」と報告されている。
本日、金融市場に関する大統領の作業部会(PWG)は、連邦預金保険公社(FDIC)および通貨監督庁(OCC)とともに、ステーブルコインに関する報告書を発表しました。 ステーブルコインは、米ドルに対して安定した価値を維持するように設計されたデジタル資産の一種です。現在、ステーブルコインは主に他のデジタル資産の取引を促進するために使用されていますが、将来的には家庭や企業の支払い手段としてより広く使用される可能性があります。
(中略)
PWGの報告書では、これらのリスクを低減するための規制当局の権限にギャップがあることを指摘しています。
具体的には下記の点などが懸念として挙げられている。
- 適切な監視がない点
- 運用の不安定化
- 支払いシステムの混乱
- 経済力が集中する可能性がある点
ステーブルコインの供給量が過去1年間で500%増加し、特にテザー(USDT)が多くのトークンのなかで高い取引量を記録している点も、指摘のバッググラウンドには含まれる。
PWGは、ステーブルコイン発行者を制限する新しい法律を議会が出すことを報告書で求めた。
ステーブルコインの利用者に対するリスクに対処し、ステーブルコインの暴走を防ぐために、ステーブルコイン発行者は、預託機関および持株会社レベルでの適切な監督と規制の対象となる、保険に加入した預託機関であることを法律で義務付けるべきである。
報告書では、SECとCFTCが、少なくとも一部のステーブルコインの市場規制に参加すべきであることが明確に強調されている。今年の夏には、イエレン財務長官が「米国の適切な規制の枠組みを確保するために、迅速に行動する必要がある」と述べ、ステーブルコインに対する警鐘を鳴らし始めた。
短期的には、各機関が「ステーブルコインに関する活動が既存の法的義務を遵守することを確実にする」、「各機関の管轄内にあるリスクに対処するための行動をとる」、「共通の関心事に関する継続的な調整と協力を行う」、「リスク対処に米国議会の行動がない場合には、各機関が利用可能な手段を検討する」などの点を実行することを報告書は述べている。
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この記事は、THE BLOCKの「US Treasury releases long-awaited report on stablecoin risk, features request for new laws」を参考にして作成されています。