安定性と信頼性を確保する規制を求めるが、仮想通貨には前向きな姿勢

ヨーロッパ中央銀行(ECB)の新しい総裁に就任する国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、暗号資産(仮想通貨)は「銀行のシステムを揺るがしている」として警戒感を持っているとForbesが伝えた。

ラガルド氏は4月に行われたCNBCのインタビューに「分散型台帳技術は明確にシステムを揺るがしている。必要な安定を失い得る革新は望んでいない」と述べ、業界の変化は規制を伴わなければならないとした。

一方、ラガルド氏は暗号資産(仮想通貨)にオープンな姿勢も示しており、暗号資産(仮想通貨)コミュニティは同氏の総裁就任を歓迎している。

昨年11月のスピーチでは「デジタル通貨を発行する可能性について考慮すべきだと考えている。国がデジタル経済に通貨を供給する役割はあり得るかもしれない」と述べ、デジタル通貨の試験を行うことを奨励した。

ドラギ現ECB総裁が暗号資産(仮想通貨)を通貨ではなく高リスク資産と見なし、ECBや各国中銀に暗号資産(仮想通貨)の試験や規制責任から距離を取らせていたのとは大きく姿勢が異なる。

ラガルド氏の総裁就任は暗号資産(仮想通貨)の適切な利用と規制について国際的な議論が大きく進むことを期待させる。