仮想通貨市場が米国でのイーサリアム現物ETFの潜在的なローンチを心待ちにする中、約3260万ETH(総供給量の27%以上)がイーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークを確保するためにステーキングされている。

Coinbaseの最新データによると、この数値はステーキングに対する関心の高まりを示している。

イーサリアムのステーキングの成長

イーサリアムのステーキングの増加は、2023年春の上海アップグレード後に一時的な減速が見られたものの、全体としては安定した増加を続けている。

現在、イーサリアムは約3,000ドル(約48万円)以下で取引されており、市場の変動により過去一週間で14%下落している。

ETFとステーキングの規制課題

イーサリアムETFのSECによる承認プロセスは当初予想されたよりも遅れている。

BloombergのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は「これらのETFは来週末または15日の週に上場する可能性がある」と述べている。

Bitwiseは7月8日の期限前に修正されたS-1フォームを提出し、VanEckも月曜日に独自の修正S-1を提出している。

ステーキングのリスクと展望

著名なイーサリアム研究者であるエヴァン・ヴァン・ネス氏は、「イーサリアムのプルーフ・オブ・ステークは、プルーフ・オブ・ワークよりも経済的な安全性が何倍も高いため、これほど多くのETHがステーキングされる必要はない」と指摘している。

また、「ステーキングプールが大多数のクライアントを運用している場合やクラウドで運用されている場合、ETHがリスクにさらされる」とも警告している。

ETFがステーキングできないため、伝統的な金融プレイヤーからの革新的なアプローチが生まれている。

フランクリン・テンプルトンは1.6兆ドル(約257兆6千億円)の資産を管理しており、アルトコインとステーキング報酬に焦点を当てたファンドの立ち上げを計画している。

トロントに拠点を置くPurpose Investmentsも既にステーキング可能なイーサリアムファンドを持っている。

「イーサリアムとその技術、エコシステムに常に興奮している。最初は企業構造が最適であったが、現在はETFが最も効率的であると考えている」と述べている。

イーサリアムコミュニティの今後の動向

イーサリアムのステーキングとETFに関する活動が活発化する中、コミュニティはネットワークのセキュリティ、分散化、全体的な健全性にどのような影響を与えるか注視している。

イーサリアム財団の研究者であるダニー・ライアン氏は、昨年のEthStakerステーキング集会で「イーサリアムのステーキングは、プロトコルに組み込まれた報酬曲線と経済的インセンティブによって影響を受ける。

目標は、参加を促し、ネットワークの整合性を維持する持続可能で安全なシステムを構築することである」と述べている。

市場の不安定さが続く中、今後の動向に注目が集まっている。

Mt. Goxの返済やマクロ経済の懸念などが要因で、ビットコインは再び55,000ドル(約880万円)以下に下落した。

このボラティリティは、ステーキングのトレンド、ETFの期待、そして広範な市場要因の複雑な相互作用を浮き彫りにしている。

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