「イーサリアムキラー」として知られているソラナネットワークが、早ければ今週中にもイーサリアムのトランザクション手数料とMEVの合計値を上回る可能性があり、多くの投資家がその現象に見解を示している。

ソラナが手数料・MEVの合計値でイーサリアムを追い抜くか

ソラナネットワークは、トランザクション手数料と最大抽出可能価値(MEV)の合計値でイーサリアムネットワークを追い抜く勢いにある。

ブロックワークスのシニアリサーチアナリストであるダン・スミス氏によれば、ソラナは早ければ今週中にもイーサリアムのトランザクション手数料とMEVの合計値を上回る可能性があるようだ。

MEVとは、「Miner Extractable Value」の略で、マイナーやバリデーターがトランザクション順序の操作や特定の取引の選択を通じて追加収益を得ることを指す。この現象は、特にDeFi(分散型金融)環境で顕著であり、市場におけるアービトラージの機会を利用することで発生する。

5月7日時点でソラナの「総経済価値」が、イーサリアムの「総経済価値」に迫っている。昨日時点で、イーサリアムは3,165,772ドルに対してソラナは2,803,313ドルであった。

ただし、ソラナの1日のトランザクション手数料はまだイーサリアムに遠く及ばず、DefiLlamaのデータによると、過去24時間でイーサリアムは275万ドル以上の手数料を生成したのに対し、ソラナは149万ドルであった。

ソラナは、イーサリアムのスケーラビリティの欠如と非効率性を改善することを目的に、1秒あたり5万トランザクション(TPS)の処理能力を謳って2020年3月にメインネットでローンチされた。

ソラナの一体型のアプローチは、イーサリアムのレイヤー2(L2)スケーリングソリューションによるモジュール式のアプローチと異なり、スタンドアローンのブロックチェーンネットワークとしてスケーラビリティと低手数料を実現することを目指している。

しかし、このアプローチは、頻繁に発生しているネットワーク停止によって批判を集めている。4月初旬、ミームコインの需要により、ソラナトランザクションの約75%が失敗した。これは、ネットワークが急激な需要増に耐えられなかったためである。

ソラナは「イーサリアムキラー」として知られているが、その実態はまだ確立されていない。トータル・バリュー・ロックド(TVL:預かり総額)で見ると、ソラナのTVLは39億4000万ドルで、イーサリアムネットワークのTVLである530億ドルのわずか7.4%に過ぎない。

さらに、ソラナのステータスページによると、2月6日には、ブロック生成が約5時間停止し、エンジニアとバリデーターがネットワークを再起動するまで復旧できなかった。これらの問題が、ソラナが本当に「イーサリアムキラー」と呼ばれるべきかどうかに疑問を投げかけている。

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この記事はCointelegraphの「Solana could flip Ethereum in transaction fees within a week: Report」を参考にして作られています。