フィデリティ・デジタル・アセットの新しい調査によると、ビットコインが成熟するにつれ、そのボラティリティは低下し、S&P500のいくつかの銘柄よりもボラティリティが低くなっていることが明らかになった。

ビットコインのボラティリティがS&P500の主要銘柄を下回る

フィデリティ・デジタル・アセッツのザック・ウェインライト氏が行った調査によると、ビットコイン(BTC)は進化するにつれてボラティリティが低下する兆しを見せている。

急激な価格変動で知られてきたBTCのボラティリティレベルは、近年顕著に低下している。

ウェインライト氏の分析によると、ビットコインのボラティリティは2024年初頭の時点でS&P500種株価指数33銘柄のボラティリティよりも低く、ビットコインが極めて不安定な資産であるという従来の見方に反している。

また、フィデリティ・デジタル・アセットの調査では、ビットコインのボラティリティを人気メガ株と比較し、驚くべき結果を明らかにしている。

例えば、過去2年間、ビットコインはネットフリックス(NFLX)株よりも価格変動が小さかった。

このデータは、ビットコインが依然として不安定である一方で、広く保有されている伝統的な株式の一部と比較して相対的な安定性が増していることを示唆しており、主要な仮想通貨に注目するリスク回避的な投資家に新たな視点を提供している。

ウェインライト氏の研究は、ビットコインと、時間の経過とともに安定した金などの歴史的に不安定な資産との類似性を示している。

ボラティリティの低下で、より幅広い投資家層にアピールできる可能性も

ボラティリティの低下は、成熟の証であるだけでなく、これまでビットコイン市場への参入に慎重であった投資家にとっても魅力的な要素である。

ボラティリティが低下することで、ビットコインは、極端なボラティリティに遭遇することなくポートフォリオの分散を求める伝統的な市場の投資家を含む、より幅広い投資家層にアピールできる可能性がある。

さらに同レポートは、投資家がビットコインのボラティリティを常習的に過大評価してきたことを指摘している。

「トレーダーによるデリバティブの価格設定によって測定されるビットコインの将来予想ベースの変動率は、実際に実現される変動率よりも一貫して高い」と、フィデリティ・デジタル・アセットの調査は述べている。

研究者らは、この食い違いはビットコインのボラティリティに対する一般的な認識のズレを示唆するものであり、ビットコインがまだ進化の途上にあることを示している、と指摘している。

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