エルサルバドルの国営ビットコインウォレット「Chivo」のウォレットソースコードがハッカー集団によって漏洩され、そのセキュリティー対策が問題視されている。今回、漏洩された情報にはChivoウォレットATMの重要な内部コードなどが含まれており、国家レベルでの対応が求められているようだ。

エルサルバドルの国営BTCウォレットコードが漏洩

エルサルバドルの国営ビットコインウォレット「Chivo」のウォレットソースコードが、ハッカー集団「CiberInteligenciaSV」によって漏洩された。この情報はブラックハットハッキングフォーラム「BreachForums」というプラットフォーム上で公開され、公開された情報には、ChivoウォレットATMの重要な内部コードが含まれており、これによってウォレットのセキュリティの脆弱性が問題視されている。

この問題の深刻さは、単なる情報漏洩を超えているようだ。特に4月初旬には、約510万人分のエルサルバドル国民の個人情報が漏洩したと報告されており、これは国の成人人口のほとんどを占める規模であるため、国民的な危機であると言える。

この事態を引き起こした主な原因は、Chivoウォレットの基本的なセキュリティが非常に弱かったためである。この脆弱性を突かれてハッカーが容易にウォレットのコードを手に入れ、公開するに至った。さらに、エルサルバドル政府はこの問題に対して公式のコメントを避けており、その透明性の欠如が国民の信頼をさらに低下させている。

一方で、サイバーセキュリティ会社VenariXは、このような不正行為のさらなる拡散を阻止するための警告を発しており、国家レベルでの対応が求められている。政府は2019年に世界で初めてビットコインを法定通貨として採用し、Chivoウォレットを推進してきたが、連続する技術的問題に迅速に対応してこなかったため、今後の対応には更なる厳しい目が向けられることであろう。

このような背景から、セキュリティ専門家や技術評論家は、Chivoウォレットのセキュリティを根本から見直し、より強固なセキュリティ対策と透明な運営が必要であると強く主張している。この問題は、仮想通貨ウォレットのセキュリティがいかに重要か、そして国が推進するプロジェクトの信頼性を如何に保つかという点で、大きな教訓を与えているようだ。

\discordを使って/

仮想通貨のニュースを逃さずチェック

この記事はCointelegraphの「El Salvador: Hackers leak code of state Bitcoin wallet」を参考にして作られています。