投資運用会社VanEckのアナリストによると、イーサリアムのレイヤー2スケーリングネットワークは6年後に時価総額1兆ドル（約150兆円）を達成し、数千のユースケースに特化したチェーンで構成されるようになるという。

イーサリアムレイヤー2は2030年までに時価総額10億ドルに達する：VanEck

レイヤー2のブロックチェーンは、イーサリアムの「主な課題」である「データを処理、保存、計算する能力が限られている」ことを利用するように設定されていると、VanEckのシニアデジタルアセット投資アナリストのパトリック・ブッシュ氏とデジタルアセット・リサーチヘッドのマシュー・シゲル氏は4月3日のレポートで述べている。

ブッシュ氏とシゲル氏は、イーサリアムがすべてのパブリック・ブロックチェーンの市場シェアの60％を占めると推定し、イーサリアムのエコシステム内の資産量を推定することで、時価総額1兆ドルの予測に到達した。

L2BEATによると、現在46のイーサリアムL2があり、総額390億ドル（約5緒9150億円）が投資されており、最大は180億ドル（約2兆7300億円）のArbirtumである。

「スマートコントラクトにおけるイーサリアムの優位性は、スケーラビリティという重大なハードルに直面している。ネットワークは比類のないセキュリティと非中央集権性を提供する一方で、利用が拡大すると取引手数料と処理時間が高騰する。」とアナリストらは書いている。 

イーサリアムの開発は現在、レイヤー2の取引データの処理能力を向上させることに重点を置いているとアナリストは指摘する。

"Blobs "という特殊なデータ節約機能によってL2の取引手数料を下げることに貢献した最近のDencunのアップデートを見れば明らかだ。

アナリストは、イーサリアムのベースネットワークよりもL2の方が「実質的により多くの」収益を生み出す将来の可能性があると述べた。

しかし、「熾烈な競争」によって、ブッシュ氏とシゲル氏はL2関連トークンの大半の長期的価値について「概して弱気」になっている。

「大規模なディスカウントなしに、仮想通貨市場が限られた量の供給さえも吸収するには、あまりにも遠い橋のように思われる」と彼らは付け加えた。

アナリストは、「数千の用途別」L2が存在し、汎用L2市場には「数社の主要プレーヤー」が存在するだけになると予測している。

これらの何千もの用途固有のネットワークは、付属のアプリを備えた分散型ソーシャルメディア固有の L2 のように、特定の目的のために構築されたいくつかのチェーンによって「セクター、アプリケーション、または機能ごとにセグメント化」される。

少数の汎用チェーンはネットワーク効果によるもので、ユーザーが増えることでブロックチェーンの価値が高まる、とアナリストらは述べた。

「また、多くのロールアップが最終的にゼロ・ナレッジ・フレームワーク（ZKU）に向かうことは明らかで、その理由は多くの利点があるからである。」と彼らは付け加えた。

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