英財務省は現在審議中の金融サービス・市場法案を、来年春までに成立させたい考えだ。

同法案が成立すれば、規制当局は仮想通貨に対するより大きな権限を与えられることになる。

イギリスの金融サービス・市場法案

仮想通貨に対する規制当局の権限を強めることになる英金融サービス・市場法案は来春までに法律として成立するはずであると、英財務省の広報担当者が明らかにした。
金融サービス・市場法案はすでに下院で審議されており、来年1月10日までに上院における第二読会が行われる予定だ。
その後、下院に戻り、上院からの修正案が検討されることになる。
両院が合意すれば、法案はチャールズ3世英国王に送られ、法律として成立し、発効することになる。

金融サービス・市場法案は、かつて第3位の取引所であったFTXの崩壊以来、規制当局が要求を強めてきたイギリスにおける仮想通貨規制の道を拓くことになるため、非常に重要視されている。
また、イギリスは仮想通貨の「ハブ(中心地)」になることを望んでおり、規制に関してEUに後れを取りたくないという思いもある。

金融サービス・市場法案がそのまま可決された場合、仮想通貨は規制対象として扱われ、金融行動監視機構(FCA)と決済システム規制当局(PSR)には、このセクターを規制し消費者を保護するための権限が与えられることになる。
現在のところFCAは、仮想通貨企業がFCAに登録し、マネーロンダリング防止規則を遵守していることを確認する権限しか持っていない。
しかし、FCAが既存のプロモーション規則の下で仮想通貨を規制できるようにする修正案が、先日承認されている。

またこの法案は、同国の中央銀行であるイングランド銀行に対し、決済に使用される仮想通貨及び別の資産にペッグされた仮想通貨であるステーブルコインを規制する権限を与える可能性がある。

英財務省は今後数週間のうちに、仮想通貨をどのように規制するかについての協議を公開するとしている。

\無料アプリを使って/

仮想通貨のニュースを逃さずチェック