米国証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー委員長が、「仮想通貨証券の仲介者と発行者」にコンプライアンスを遵守させることの重要性を強調した。

また、米財務省の金融安定監督評議会(FSOC)は、規制当局による「仮想資産エコシステムに適用される既存の規則及び規制の実施」の継続を勧告している。

仮想通貨規制に言及するSEC委員長

SECのゲイリー・ゲンスラー委員長が今月16日、米財務省の金融安定監督評議会(FSOC)で、仮想通貨規制に関して言及したことが明らかになった。

仮想通貨市場において、証券取引法と相容れないものはない。しかし、この投機的で不安定、かつ私から見てほとんどがコンプライアンスに準拠していないように思える市場がもたらすリスクは、投資家を危険にさらしている。

このため、仮想通貨証券トークンの仲介者及び発行者にコンプライアンスを遵守させることは非常に重要だ。

仮想通貨市場からのリスクは、これまでのところほとんど伝統的な金融セクターにまで広がってはいないようだが、私たちはその可能性から守るために警戒を続けなけらばならない。

ゲンスラー委員長及びSECは、FTXの元CEOサム・バンクマン=フリード氏と数度会合を持っていたのにもかかわらず、「FTX危機」の発生を防げなかったとして批判にさらされてきた。
米下院議員のTom Emmer氏はゲンスラー委員長に対し、仮想通貨規制の失敗について議会で証言するよう求めている。

FSOCによる仮想通貨規制に関する勧告

FSOCは16日、2022年の年次報告書を全会一致で承認した。
ゲンスラー委員長はFSOCの報告書に関して、その勧告を含めて支持すると述べている。

評議会は、仮想通貨エコシステムに適用される既存の規則及び規制の実施を、各機関が継続することの重要性を強調する。

財務省は、FSOCが仮想通貨活動の規制におけるギャップを特定したことに言及し、これに対処するために同評議会が「証券ではない仮想資産のスポット市場に関する連邦金融規制当局の規則制定権限を規定する法律の制定」を提言したと説明した。
また財務省は、「仮想通貨エンティティは伝統的な金融機関と同様のサービスを提供しているが、一貫した、あるいは包括的な規制の枠組みを持っていないため、規制のアービトラージに対処するための措置を講じる必要がある」と、仮想資産規制の在り方についても見解を述べている。

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