インド中銀は仮想通貨を「明らかに危険」と見なし、警戒をあらわにしている。

技術が金融領域の発展を支えていることは認めつつも、金融安定性へのリスクは無視できないとした。

仮想通貨の危険性に対するインド中銀の見解

インドの中央銀行であるインド準備銀行のシャクティカンタ・ダス総裁は「Financial Stability Report, June 2022」の中で、仮想通貨の危険性について言及した。

仮想通貨は明らかに危険だ。基礎となるものがなく、見せかけに基づいた価値を引き出すようなものは、凝った名前に覆われたただの投機だ。

ダス総裁はさらに、テクノロジーが金融領域の発展に繋がっていることは認めつつも、金融安定性リスクを高める可能性には注意しなければならないと自身の見解を語った。

現在は限定的だが、今後の成長に伴うリスクの増大に注意すべき

今回発表されたインド準備銀行のレポートは、金融安定理事会(FSB)などによる様々な研究を引用しながら、仮想通貨がもたらす金融安定リスクについて調査している。

全体に占める割合が小さいため(世界の金融資産の0.4%)、仮想通による金融安定性へのリスクは現在のところ限定的である。

仮想通貨のリスクは相対的には小さいとしながらも、市場やシステムの成長が予想されるため、それに伴ってリスクも大きくなっていく可能性を指摘した。

しかし、これらの資産とその成長を支えるエコシステムが進化しているため、関連するリスクは増大する可能性が高い。

同レポートはステーブルコインや中央銀行デジタル通貨(CBDC)についても言及しているが、一般的な仮想通貨よりも「価値が安定する」と言われるこれらのデジタル通貨についても、インド準備銀行は懐疑的な姿勢を崩していない。

既存の法定通貨に対して安定的な価値を維持すると主張するステーブルコインによるリスクには、特に綿密な監視が必要だ。

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