ビットコインオンチェーン分析

本記事では、BTC保有期間別の支出パターンについてのオンチェーン分析を行っていく。オンチェーン分析とは、ブロックチェーン上のデータを分析し、資産評価や価格予想に活用するための手法である。

なお、ビットコイン価格は、先月24日350万円台まで下落するも一時は440万円台まで価格を上昇。その後は400万円付近で価格を推移させていたが、現在は再び440万円台に向け上昇中である。

(参考 TradingViewのBTCJPYチャート 1時間足)

また、長期保有者と短期保有者の動向についてのオンチェーン分析記事もあるためぜひ確認してほしい。

BTC保有期間別の支出パターンの動向

Average Spent Output Lifespan(ASOL)を利用して支出パターンのオンチェーン分析を行っていく。ASOLとは、消費されたすべてのトランザクション出力の保有期間(日数)のことである。以下のチャートでは、7日間のEMA(指数平滑移動平均線)を適用することで、支出パターンを明確にしている。

上記の前提を基に、ASOL値が高いということはガチホされていたBTCが売られていることを示し、ASOLが低くなっていることは、ガチホされていたBTCがそのままHODLされ眠っていることを示すことを覚えてほしい。

(出典:glassnode)

今までの情報を利用し、上のチャートから考察できることは以下のとおりである。

  • ガチホされていたBTCは、5月初旬の価格が上昇したタイミングで大きく売却が進んだ。この売却は、賢い投資家が下落することを予想していた場合と、ETHが同時期に価格が2倍になったことから資本のローテーションが行われた可能性も考慮しなければいけない。

  • その後、ASOLは劇的に下落し、5~6万ドルのレンジをはるかに下回る価格帯に戻った。これは、長期保有者がパニック売りや、やむを得ずBTCを手放したのではなく、下落相場になってもHODLしていたことを示している。

  • 売りに出されているBTCの保有期間は、実際には2020年の強気市場よりも低下している。これは、ガチホされていたBTCはHODLを継続しており、売りに出されている大半が比較的短期保有者からだということを示している。

このことから、現段階でガチホ勢は売却を急いでいないことが読み取れる。

今後も同じようにASOLが引き続き低下傾向にある場合、ガチホされているBTCはHODLを継続していることを示し、価格帯は以前のレンジと同様になることが予想される。
対して、ASOLが上昇傾向にある場合、ガチホされていたBTCが売却され、売り圧力が生じていることを示している場合がある。

今後もASOLを使用したオンチェーン分析を見て、価格予想に役立ててほしい。

長期保有者と短期保有者の動向に対するオンチェーン分析はこちらから

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この記事は、gkassnode insightsの「The Week On-chain (2021年第22週)」を参考にして作成されています。