ドイツ取引所及びドイツ最大級メガバンクたるコメルツ銀行が、NFT関連アートや不動産サービスを取り扱う新興フィンテック企業に対して、計1,000万ユーロ(=約13.2億円相当)規模の投資を行った。現地メディアの報道によって明らかになっている。
昨今、世界中にてさまざまな業界から注目を集めているNFT領域に、より一層強い追い風が吹きそうだ。

仮想通貨市場にも好影響か? ドイツ国内でNFT領域に大規模な動き、メガバンクらフィンテック企業に13億円超もの投資

ドイツ取引所及びドイツ国内最大級コメルツ銀行が、NFT領域に特化したフィンテック企業に1,000万ユーロ規模の投資を行ったことが報告された。これは、日本円にして「約13.2億円」に相当する。

今回大規模な資金調達に成功したフィンテック企業は、「360X」。同社は、デジタル資産市場の創設に主眼を置くとともに、NFT(=Non-Fungible Token)関連サービス開発を行う新興企業。現時点で「360X」は、アート・不動産へのサポートに重きを置いているといい、今後はこれらのみならず幅広い資産クラス追加を目指している。

一方、今日“バブル状態”にあるNFT領域に本格的に乗り出したドイツ取引所とコメルツ銀行は、いずれも国内屈指の影響力を誇る。ドイツ取引所は、取引高世界10位に君臨するフランクフルト証券取引所の運営を行うとともに関連金融サービスを提供する超大手企業。また、コメルツ銀行はドイツのフランクフルト・アム・マインに本社を持つメガバンクのひとつだ。そんなドイツ取引所及びコメルツ銀行は、2019年に分散型元帳技術の共同取引を初めて実行して以降、ブロックチェーンテクノロジーに関する実験を継続的に行っていた。今回のこれら両社による大規模な動きは、国内でも大々的に取り上げられ、大きな注目を集めているという。

今回の動きについて、ドイツ取引所は米仮想通貨メディアの取材に応じている。同社は、既存資産のために新たな市場及びエコシステムを構築する360Xによる戦略の一環として、「非代替トークン(NFT)の取引をサポートすることを目的としています」と説明した。

止まらぬ"NFTバブル"、その勢いは日本国内でも加速中!? ビットコイン(BTC)などの仮想通貨市場にも追い風となるか

注目の的となっている「360X」の創設者兼現CEO(最高投資責任者)を務めるCarloKölzer氏は、NFT市場や将来的な投資モデルについて自身の見解を公表。「アートと不動産は歴史的に非流動的な投資市場」であるために新たに対象として選択したとの胸中を明かすとともに、以下のようにコメントした。

「わたしたちの理念は、“あらゆる物事を投資可能にする”、そして“資産クラスと資本市場の間に存在するギャップを埋める”ことです。わたしたちは、デジタル市場にまだ存在していない資産のための、透明かつ流動的な取引場所を提供します。」

昨今、NFTへの関心は日本国内でも日々高まり続けている。日本のゲームサービス企業やアイドルグループなども続々とNFTの活用を進めており、その勢いは加速する。
今回のドイツ国内におけるNFT領域での動きにより、仮想通貨を含むデジタル資産への注目も高まる可能性は十分にある。今後も引き続きビットコイン(BTC)をはじめとした仮想通貨市場全体の動きに期待しつつ、世界各国でのNFT領域における動向にも注目していきたいところだ。

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この記事は、www.theblockcrypto.comの「Deutsche Borse invests €10 million in a marketplace for real estate, NFT art and more.」及びwww.handelsblatt.comの「Deutsche Börse und Commerzbank steigen in virtuellen Kunsthandel ein.」を参考にして作成されています。