不安定なビットコイン市場に、“強気シグナル”だ。
報告によると、過去数日間におけるビットコイン市場について「インプライドボラティリティが低下傾向にある」ことが明らかになった。一般的にこのようなケースでは、短期的な売り圧力の低下が見込まれると考えられており、今月3月以降のビットコイン市場に“強気の兆候”として作用するのではとの見方が広がっている。
過去数週間、比較的不安定な市場状況にさらされているビットコイン(BTC)市場。
数日前に53,000ドル(=約574.5万円) 弱が記録されたのちわずか数時間で48,000ドル(=約520.3万円) を割り込むなど、ここ最近はめまぐるしい展開が続く。執筆現在(3月6日14時半現在)時点では「1BTC=48,000ドル」前後を推移しており、次なる値動きに注目が集まっている。
そんな中、ビットコイン市場に“強気シグナル”が広がりつつあるようだ。
仮想通貨オンチェーンデータ分析を行うUnfolded.によると、ビットコイン市場における「インプライドボラティリティが低下傾向にある」ことが明らかになった。
Implied bitcoin volatility resets to early January levels.
— unfolded. (@cryptounfolded) March 3, 2021
Implied volatility usually increases in bearish markets and decreases when the market is bullish. pic.twitter.com/DIZdFbXUdl
ここで言う「インプライドボラティリティ(=Implied Volatility/IV)」は、将来の変動率を予測したもので、「予想変動率」とも呼ばれる。オプション取引は将来の予測であるため、この変動率も“将来の変動率”を活用する。また、予想変動率は、ヒストリカル・ボラティリティ(=実際の過去の相場の変動率)を基盤に、今後の相場動向の予想や需給関係を加味して算出される。一般的に、「インプライドボラティリティ」が低下した場合、その価格は上昇へと転じる可能性が高く、この傾向は「強気シグナル」とみなされるケースが多い。
そんなビットコインの「インプライドボラティリティ」が、ここ数日間急激に低下傾向にあり、その水準は今年2021年1月に匹敵するものになりつつあるようだ。
これを受けて、米大手仮想通貨メディアambcrypto.comは以下のように報告した。
「これ(=IVの低下)によって“売り圧力”が低下し、ビットコイン価格は50,000ドル(=約542.0万円) ラインを維持する可能性があります。短期的に高値を再テストするとも考えられています。(中略) 先月2月のインプライドボラティリティはほとんどの間上昇傾向にあったのに対し、ここ最近の低下傾向は非常に顕著です。」
Following last week's selloff the 90-day rolling correlation between BTC and the S&P 500 (SPY) started to increase after trending downwards for most of February.
— unfolded. (@cryptounfolded) March 3, 2021
via @coinmetrics pic.twitter.com/8GJUMLEGUR
また、ここ最近はビットコイン価格とS&P500の相関も上昇しつつある。(上記Unfold.データより)
これら両者の相関関係上昇は、ビットコイン市場における“売り圧力”を完全に取り除くわけではない。しかし過去を振り返ると、ビットコイン価格とS&P500の相関が高まった場合、短期的に需要や購入意欲の生成へとつながりビットコイン価格を押し上げてきた。
そのため両者の相関には業界からも大きな注目が集まっており、今月3月以後短期的な価格上昇に期待が高まる。
それでも、昨今は機関投資家らの市場における影響力が強大化して大口投資家「クジラ」の動きが活発化するなど、ビットコイン市場は依然として不安定な状況が続く。短期的には今後も引き続き、ビットコイン市場の動きについて細心の注意を払っていく必要がありそうだ。
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この記事は、ambcrypto.comの「Bitcoin: Why this weekend is worth keeping an eye on.」を参考にして作成されています。
投稿日時:
著者: CoinPartner 編集部 kenta