ビットコインのマイニング事業者が、“売り”への動きを強めている。

先月1月29日、5億ドル以上に相当する『16,598BTC』がマイナーによって売却されるなど、その売却量は増加傾向にある。

ビットコインネットワークの秩序を維持するうえで重要な役割を担うマイナーらの動きは、ビットコイン価格の変動に直接的な影響をおよぼすケースが多く、今後の動向に警戒が強まっている。

強まるマイニング事業者によるビットコイン(BTC)売却への動き、“売り圧力”の強化に警戒感募る

(Source: https://www.trustnodes.com/2021/02/01/miners-ramp-up-bitcoin-selling)

20211月、マイニング事業者によるビットコイン(BTC)売りへの動きが著しく強化された。

1月29日に5億ドル以上に相当する『16,598BTC』が売却されたほか、1月中旬には1日あたり『約12,000BTC』が売却、同月末頃にも平均『10,000BTC』が売却された。

マイナーらのこのような動きは、マイニング運用コストをまかなうために行われたとの見方が強い。

先月、仮想通貨関連企業BlockfillsNeil Van Huis氏は、マイナーの売却への動きが強まっている点について、以下のように分析していた。

「わたしたちが10月以降のビットコイン価格上昇の際に予想していたように、マイナーらは現金を調達するためにかなりのビットコインを売却したようです(中略) (マイナーらは、)より多くのマイニング機器に資金を割り当てる必要があります。中国の雨季が終わった30日-60日後に、3~4倍もの高値でビットコインを売却して現金に換えることは、マイナーが探し求めていた最高のシナリオとも言えるでしょう。」

(Source: https://cryptoquant.com/prochart/iraofwwrjy)

また、仮想通貨市場データ分析を行うCryptoQuantが報告したデータによると、ビットコインマイナーのポジション・インデックスは先月1月に8年ぶりの高水準となっているという。

マイナーの「ポジション・インデックス」とは、マイナーのウォレットから移動しているビットコインと、1年間移動平均の比率を示す指標であるところ、同指標は現在も『2.0』を超えている。

2.0以上』という数値は、ほとんどのマイナーがビットコインを売却していることを示唆しており、ビットコイン市場にじわじわと懸念が広がりつつある。

減少するビットコインブロック報酬、マイニング運用コストの肥大化を懸念する見方も

実際、2020年半減期以後のブロック報酬は『6.25BTC』となっている。

ブロック報酬が減少する一方でハッシュレートは上昇の一途をたどっていたため、マイナーらの間で一種の嵐を巻き起こしている形だ。

現在のマイニング業界の状況について、米大手仮想通貨メディアtrustnodes.comは以下のように報告した。

「…(マイナーらがマイニング事業を) 継続するためには、限られている彼らの準備金を必然的に割り当てなければならないでしょう。なぜなら、マイナーの(ビットコインにおける)貯蓄はそれほど多くない、もしくは彼らの貯蓄は明らかに減少していると考えられているからです。」

一般的に、ビットコインネットワークの秩序を維持する重要な役割を担うマイナーらの動きは、ビットコイン価格の変動にも多大な影響をおよぼす可能性が高い。

事実、ここ最近のビットコイン市場の動きにかんがみると、マイナーによるビットコイン売却への動きが強まっている一方で、機関投資家などの十分な買い手が不足しているようにも受け取れる。

今後さらにビットコインマイナーが売りへと走ると、ビットコイン市場において強力な“売り圧”として作用し、ビットコイン価格は大幅な下落へと転じるおそれもあるだろう。

引き続き、マイナーおよびその買い手とな得る機関投資家らの動向には細心の注意を払いつつ、慎重な姿勢で仮想通貨市場の動きを見守っていきたい。

\無料アプリを使って/

暗号資産(仮想通貨)のニュースを逃さずチェック

この記事は、www.trustnodes.comの「Bitcoin Mining News:Miners Ramp Up Bitcoin Selling.」を参考にして作成されています。