多くののICOが原価割れする現状

​米マサチューセッツ州で3月17-18日にかけて行われたMIT Bitcoin Expoで、登壇者のクリスチャン・カタリーニ氏は「半数近くのICOがICO価格割れを起こしているのではないか」と指摘しました。

2018年に実施されたICOについてデータを元に分析すると、2018年に実施された74のICOのうち、実に76%がICO価格割れを起こしていることが分かりました。トークンの平均価格はICO時の90%ほどになっているようです。 

取引所に上場済みのICOのうち、原価割れを起こしている56トークンのみについて見てみると、USD建ての平均価格はICO時の45%程度にしかならないことが分かっています。

同時に、多くのICOトークンのベースとなっているイーサリアムの価格も年始から下落を続けています。これにより、USD建てのトークン価格は大きな影響を受けていることが伺えます。

なお、ICOを実施したトークン価格をイーサリアム建てで計算したとしても、やはり平均して90%ほどのリターンしか得られていない計算になるようです。

2017年との比較:今年のICOで利益を出すには?

​現状を踏まえると、投資家にとっては、取引所に上場した後に低い価格でトークンを入手するのが最適解となっているのが分かります。この場合、ICOでのクラウドセールを通じてトークンを入手する必要性はあるのでしょうか? 

2017年はICOブームの年でした。暗号資産(仮想通貨)市場の拡大にも乗って、投資利益率(ROI)は平均で573%にも達していました。一方、今年はこれまで僅か1つのICO「Ziliqa」しかその数値を超えることができていません。

全体としてICOでの利益率が下がっていることを前提に考えると、ICOで利益を上げる方法はプリセール参加に限られると考えられます。その後のパブリックセールの価格では、もはや利益を目指すことは難しいでしょう。

コインパートナーの見解

ICOを取り巻く厳しい現実が見えてきたように思えます。特に現在相場全体が下落基調にある中で、利益を出すICOを見極める難易度はさらに上がっています。

ホワイトペーパーを読み込んでプロジェクト内容を理解し、将来性を感じる(最悪寄付することになってもいいと思える)ものに投資するスタンスが良いでしょう。


 参考:newsBitcoin


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