4月末から仮想通貨決済が全面禁止に

トルコの中央銀行は本日16日、仮想通貨による決済を4月30日から全面禁止にする声明を発表した。
取引の当事者が取り返しのつかない損失を被る可能性が考えられるというのが理由のようだ。

トルコは仮想通貨の代表であるビットコインが非常に人気の国として知られている。
今年3月のアーバル中央銀行総裁が解任された後トルコの法定通貨である「リラ」は大幅に下落したが、その際にトルコにおける「ビットコイン」の検索数は566%増加していた。
これはトルコ国民がビットコインをヘッジ手段とみなし、自らの資産をインフレから守ろうと考え行動した結果だと思われる。

トルコにおけるインフレ率は今年に入ってからも上昇し続けており、3月は16%のインフレ上昇率となっている。

(Source:TradingEconomics)

仮想通貨決済禁止はトルコ政府の裏目になる恐れ

今回の発表で禁止されるのはあくまで決済に関する行為のみのようで、取引所やウォレット同士での取引や送金は禁止対象ではないようだ。

ただ、ストックトゥーフローモデル(S2F)の提唱者として知られる著名アナリストのPlanB氏は、今回のトルコ中央銀行による仮想通貨の禁止はトルコから人や資本を失わせると警告している。

私のトルコへの休暇をキャンセルしました。もしトルコ政府がこのように財産権を扱い、その財産権を国民から奪うことになれば、トルコ政府が観光客をどのように扱うかを想像できます(特にビットコインを保有している観光客に対して!空港でチェックを行うなど)。頭脳と資本はトルコを去るでしょう。

もし今回の禁止によってPlanB氏の予想通りトルコから人や企業が去ってしまったら、不安定な経済で苦しむトルコ政府にとって結果が裏目に出る形となるだろう。

取引・送金はできるとはいえ、決済全面禁止の影響はどのような結果を引き起こすだろうか。
今後の展開に注目だ。

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この記事は、ZyCryptoの「Turkey Bans Use Of Bitcoin For Payments, But This Could Be Backfiring」を参考にして作成されています。