ビットコイン(BTC)は8月26日午前8時時点で7万8957ドルと、前日から0.25%の上昇にとどまりました。24時間高値は8月25日11時の8万1273ドルですが、そこから終日ジリ安となり、26日6時に24時間安値7万7851ドルまで押し戻されています。
上値の重さはオプション市場から説明できます。8月28日の月末満期に向けた建玉は8万1307BTC、想定元本で約63.9億ドルに達し、現在値より上で最も積み上がっている権利行使価格は8万ドルです。跳ね返された8万1273ドルは、この壁のすぐ上にあたります。
値動きの振り返り

BTCは8月25日9時から11時にかけて急伸し、11時の1時間で8万1273ドルへ到達しました。この1時間の出来高3315BTCは24時間で最大です。週足50週線8万1096ドルと日足バンド上限8万0648ドルを、この場面で一時上抜けています。
しかし12時以降は水準を切り下げ続け、22時に7万8121ドル、26日6時に7万7851ドルをつけました。8月25日の日足は始値7万8993ドル、終値7万8917ドルと長い上ヒゲの陰線です。出来高は2万4721BTCと前日の3万113BTCから減少し、恐怖・貪欲指数は74「Greed」で高止まりしています。
相場を動かした背景
8万ドルに積み上がるコール、28日に64億ドルの満期
8月28日の満期に向けた建玉は、コール4万3889BTC、プット3万7419BTCです。現在値より上ではコールが8万ドルに1785BTC、9万ドルに1513BTC、8万5000ドルに1021BTCと並び、8万ドルが直上で最大の集中点となります。この水準の上で価格が定着しにくい一因とみられます。
一方、建玉全体の中心は6万5000〜7万5000ドルで、7万ドルが4806BTC、7万2000ドルが4318BTCと8万ドル台を大きく上回ります。損失が最小となるマックスペインは6万8000ドルで、現在値より1万ドル以上低い水準です。市場が今の価格を想定せずにポジションを組んでいたことを示しており、8万ドル台では既存のコールに利益確定売りが出やすくなります。満期日はジャクソンホール会議の期間と重なります。
上昇に新規資金が伴っていない
暗号資産への資金の入り口となるステーブルコインの供給は、ほぼ横ばいです。USDTの時価総額は1832億1000万ドルで24時間+0.002%、USDCは735億6000万ドルで-0.095%と、新規発行による流入は確認できません。
地域別の需要にも偏りがあります。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-10.03ドルとマイナス圏にとどまる一方、韓国プレミアムは+0.52%と個人主導の色が出ています。ETF経由の買い以外に新規マネーが入らないまま8万ドル台へ到達したことが、上値の重さにつながっている可能性があります。
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
まず中長期の位置づけを確認します。週足では価格7万8957ドルが200週線6万4581ドルを約22.3%上回り、20週線6万9951ドルも上回っています。焦点は50週線8万1096ドルで、24時間高値8万1273ドルは一時これを上抜けたものの、終値では下回りました。100週線8万9009ドルはなお上方にあり、下降トレンドからの戻りという位置づけは変わりません。50週線を終値で回復できるかが、中期の分岐となります。
日足チャート

日足では、価格が20日線6万8270ドル、50日線6万5809ドル、100日線6万6182ドル、200日線6万9165ドルをすべて上回り、強気の並びを維持しています。ただしMACDのヒストグラムは+1582.9と前日の+1656.1から縮小し、上ヒゲと重なって勢いの鈍化を示しました。上値メドはバンド上限8万0648ドル、その上が8万1273ドル、下値メドは直近安値7万7851ドルです。
4時間足チャート

4時間足は、価格が20期間7万8160ドル、50期間7万3551ドル、100期間6万8620ドル、200期間6万6398ドルを上回り、トレンドは上向きです。ただしMACDのヒストグラムは-261.5と4営業日連続でマイナス圏にあり、高値更新にモメンタムが伴っていません。上値メドはバンド上限8万0460ドル、下値メドは20期間7万8160ドル、その下がバンド下限7万5860ドルです。
1時間足チャート

1時間足では短期の地合いが変化しました。価格は20時間平均7万9318ドルを下回り、一目均衡表の雲7万8971〜7万9135ドルの下へ抜け、支持だった雲が抵抗に転じています。MACDのヒストグラムも-110.1とマイナス圏です。下値サポートは50時間平均7万8768ドル、バンド下限7万8038ドル、24時間安値7万7851ドル、上値レジスタンスは雲上限7万9135ドルと基準線7万9562ドルとなります。
デリバティブ動向
OI清算
先物の建玉は、Binanceで10万6503BTCです。24時間で720BTCの減少となり、26日1時の10万7964BTCから減っています。高値更新後にポジションが解消された動きです。資金調達率は0.0100%で横ばいと過熱はなく、直近24時間の大型清算も確認されていません。
清算ライン

ロング・ショート比率は8月25日13時の0.853から反転し、現在は1.009です。上昇局面で積み上がった売り持ちが解消され、買い戻しによる押し上げ圧力は後退しました。一方、上位トレーダーの建玉比は2.256倍と前日の2.026倍から上昇しており、下方の7万8038ドルや7万7851ドルを割り込む展開では投げが出やすくなります。
ETF
米現物BTC ETFの8月24日分は3億3760万ドルの純流入で確定し、ブラックロックのIBITが2億0890万ドル、フィデリティのFBTCが1億0460万ドルを占めました。これで8月17日から6営業日連続、合計は約22億5540万ドルとなり、直前週の約3億8520万ドルの純流出から明確に反転しています。
8月25日分は暫定値1450万ドルですが、主要銘柄が未報告で確定値ではありません。25日の高値更新に買いが伴っていたかは判断できず、大口保有者や長期保有者の動向も今回は取得できていません。
本日のデイトレ注目材料
本日26日は、21時30分に7月のPCEコア物価指数(予想は前月比0.2%、前回0.1%)とGDP改定値(予想1.5%)が発表されます。Zeus Researchのドミニック・ジョン氏は「今週のPCEが鍵になる。予想より軟らかければリスク資産を押し上げ、上振れすれば利回りと流動性を圧迫する」と述べています。前日は米指標の下振れで10年債利回りが4.64%、30年債が5.17%へ低下しており、この流れが続くかが焦点です。27〜29日にはジャクソンホール会議が開かれ、28日には月末オプション満期が重なります。
上抜けシナリオでは、1時間足の雲上限7万9135ドルを回復すれば基準線7万9562ドル、その上の4時間足バンド上限8万0460ドルが視野に入ります。8万1273ドルを終値で上回れば、週足50週線8万1096ドルの回復が確認されます。下抜けシナリオでは、7万8038ドルと7万7851ドルを割り込むと4時間足20期間7万8160ドルを明確に下回り、バンド下限7万5860ドルを試す展開です。当日見るべきラインは、上値7万9135ドルと下値7万8038ドルとなります。
まとめ
26日のBTCは、8万1273ドルまで買われたあと7万7851ドルへ押し戻され、8万ドル台を維持できませんでした。28日の満期でコールが最も積み上がる権利行使価格が8万ドルであること、ステーブルコインの供給が横ばいでコインベース・プレミアムもマイナス圏にあることが、上値の重さの背景にあります。
短期の焦点は、雲上限7万9135ドルを回復して8万ドル台を取り戻せるか、それとも7万8038ドルを割り込んで上昇分の消化に向かうかの分岐です。買いの担い手がETFに偏るなか、本日のPCEが金利低下を後押しし、満期を控えた8万ドルの壁を越える力を生むかどうかが次の材料となります。
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