米上院は15日、暗号資産(仮想通貨)の市場構造法案「クラリティ法案」の審議入りに必要な手続き投票を49対50で否決しました。可決に必要な60票に11票届かず、本会議での審議開始はいったん見送られました。
採決は日本時間16日午前3時19分(米東部時間15日午後2時19分)、H.R.3633の審議開始動議に対する討論終結投票として行われました。賛成49票は全て共和党で、民主党44人と無所属2人は反対しました。民主党のクリス・クーンズ氏は投票しませんでした。
共和党からもスーザン・コリンズ氏、ジョシュ・ホーリー氏、ジェリー・モラン氏、トム・ティリス氏の4人が反対しました。ティリス氏は再考動議を提出できるよう反対票を投じ、採決直後に実際に動議を提出しています。米上院の記録では、再投票の余地が残されていることが確認できます。
民主党が主に問題視したのは、トランプ大統領を含む政府高官らが暗号資産事業から利益を得ることを制限する倫理規定です。法執行や国家安全保障を巡る協議は進んだものの、トランプ氏と家族の暗号資産事業を巡る利益相反への対応では合意に至りませんでした。マーク・ワーナー上院議員も、利益相反への対応が不十分だったことを反対理由に挙げています。
クラリティ法案は、暗号資産を巡る米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の監督権限を整理する内容です。H.R.3633は2025年7月に下院を294対134で通過し、上院銀行委員会も2026年5月に修正版を15対9で可決しました。今回の投票は法案の最終採決ではなく、本会議での審議を開始するための手続きでした。
シンシア・ルミス上院議員らは投票前、最終案には民主党側の要望を受けた126件の実質的な修正を盛り込んだと説明していました。公式発表では、倫理規定や消費者保護、法執行に関する修正を強調しています。
採決後、リップルのブラッド・ガーリングハウス氏は「これは痛手だ」と投稿しました。一方、ティリス氏は「これでクラリティ法案が終わるわけではない」と述べており、法案の扱いを巡る動きは今後も続く可能性があります。
米上院民主党、クラリティ法案最終案に難色|手続き投票前に対案
画像:Shutterstock
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