ビットコイン(BTC)は9月16日午前8時時点で7万5881ドルと、前日から3.26%下落しました。24時間高値は9月15日8時の7万8469ドル、24時間安値は9月16日3時の7万4968ドルです。
下落の理由は、暗号資産の市場構造法案であるクラリティ法案が米上院の手続き投票で否決されたことです。採決は49対50で、必要な60票に遠く届きませんでした。前日に成立期待で上げた分を全て戻し、XRPは9.39%安、コインベース株は9%安となっています。
17日3時にはFOMCの結果が発表され、市場は25bpの利上げを94.5%織り込んでいます。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート
BTCは9月15日8時の7万8469ドルを高値に、日中は緩やかに水準を切り下げました。16時に7万6930ドルをつけたあと、夕方までは7万7000ドル前後で推移しています。
下げが加速したのは22時台からです。22時の出来高は2183BTC、23時は2651BTCと膨らみ、7万5605ドルまで下げました。共和党が民主党の対案を拒否し、クラリティ法案の成立確率が急落したと報じられた時間帯です。0時から2時にかけて7万7343ドルまで戻しましたが、3時の1時間で出来高3668BTCと24時間で最大の売りが出て、24時間安値7万4968ドルをつけました。上院で否決が確定した直後にあたります。その後は7万5000ドル台で推移し、8時時点で7万5881ドルです。
9月15日の日足は値幅4.38%、下落率2.95%で、前日の1.75%高を全て打ち消しました。24時間の出来高は2万1677BTCと直近2週間で最大です。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-68.43ドルと、この期間で最も深いマイナスまで悪化しました。韓国プレミアムも+0.197%からほぼ0まで縮小しています。
相場を動かした背景
クラリティ法案が上院で否決、49対50で過半数にも届かず
米上院は15日、クラリティ法案を本会議の審議に進めるための手続き投票を行い、賛成49、反対50で否決しました。可決には60票が必要でしたが、過半数にも届かず、共和党からも複数の反対票が出ています。両党の交渉担当者は600ページを超える妥協案をまとめていましたが、政府高官が暗号資産事業との関係を持つことを制限する倫理条項をめぐる対立が最後まで埋まりませんでした。
共和党側の交渉を主導したラミス上院議員は採決前に「今日を、恐れて始めたことを終えられなかった日にしてはならない」と訴えましたが、賛成を集めきれませんでした。11月の中間選挙後の会期末に逆転の動きがなければ、法案は振り出しに戻ると報じられています。業界の焦点はSECが提案した暗号資産規則とCFTCの規則作りに移ります。クリプト株はコインベースが9%安、サークルが9.4%安、ギャラクシー・デジタルが8%安と全面安でした。ただし報道は、FOMCを前にしたリスク削減も下げに重なったと指摘しています。
米上院民主党、クラリティ法案最終案に難色|手続き投票前に対案
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
週足では価格7万5881ドルが200週線6万5472ドルを15.9%上回る一方、50週線7万8715ドルは2834ドル上方にあります。前日は339ドル差まで迫っていましたが、1日で再び離れました。MACDのヒストグラムは+2244.6とプラス圏を維持しています。
日足チャート

日足では、価格が50日線7万1692ドル、100日線6万7510ドル、200日線7万0274ドルを上回る一方、20日線7万8317ドルを2436ドル下回りました。MACDのヒストグラムは-766.7で、前日に縮小した幅が再び広がっています。
価格はボリンジャーバンド下限7万5589ドルに接近しました。上値メドは20日線7万8317ドル、下値メドはバンド下限7万5589ドルです。
4時間足チャート

4時間足では、価格7万5881ドルが20期間7万7295ドル、50期間7万7726ドル、100期間7万8366ドルをすべて下回り、200期間7万5381ドルが直下にあります。MACDのヒストグラムは-169.3とマイナス幅が拡大しました。
上値メドは20期間7万7295ドル、下値メドはバンド下限7万5828ドル、次いで200期間7万5381ドルです。
1時間足チャート

1時間足では、価格が一目均衡表の雲7万6533〜7万7284ドルの下に位置しています。転換線7万6156ドル、基準線7万6911ドルはいずれも上方です。MACDのヒストグラムは-75.8とマイナス圏にあります。
サポートは4時間足バンド下限7万5828ドル、日足バンド下限7万5589ドル、1時間足バンド下限7万5360ドル、24時間安値7万4968ドル。レジスタンスは転換線7万6156ドル、雲下限7万6533ドル、その上が基準線7万6911ドルです。
デリバティブ動向
OI清算
先物の建玉は、Binanceで10万7433BTCです。24時間で4048BTCの増加となりました。価格が3.26%下げるなかで建玉が増えており、新規の売り建てと押し目買いの双方が入っています。
資金調達率は確定値で9月15日9時が0.0036%、17時が0.0062%、16日1時が0.0098%です。下落局面で上昇しており、買い持ちのコストが上がっています。
清算ライン

ロング・ショート比率は1.819で、上位トレーダーの建玉比は2.379です。前日の記事で指摘した買い持ちの解消は1日で反転し、再び買いに偏りました。下値では4時間足バンド下限7万5828ドル、日足バンド下限7万5589ドル、24時間安値7万4968ドルを割り込んだ場合に清算が連鎖しやすい状態です。
上値では転換線7万6156ドル、雲下限7万6533ドル、基準線7万6911ドルが意識されます。
ETF
米現物BTC ETFの14日分は1億5990万ドルの純流入で確定しました。IBITが1億3430万ドル、FBTCが5330万ドルの流入で、ARKBは4200万ドルの流出です。15日分は暫定で7390万ドルの流出となっており、GBTCが4410万ドル、ARKBが1740万ドルの流出です。IBITとFBTCは未報告のため、確定値では変わる可能性があります。
オプションでは18日満期の建玉が2万1094BTC、想定元本で約16.0億ドルです。プット・コール比率は0.71で、最大は7万2000ドルのプットの2502BTC。マックスペインは7万8000ドルで、現在値より約2100ドル上にあります。25日の四半期満期は18万6172BTCで、マックスペインは7万2000ドルです。
本日のデイトレ注目材料
今週の相場を決めるのは17日3時のFOMCです。CMEフェドウォッチの織り込みは94.5%で、1か月前の33.1%から急上昇しました。25bpの利上げなら3年ぶりです。3時30分にはウォーシュ議長の会見と四半期に一度のドットチャートが公表され、年内と来年の利上げ回数が示されます。モルガン・スタンレーは年内2回の利上げ予想へ転換し、市場では「1回で終わらず連続の利上げになる」との見方も報じられています。
本日16日は23時から下院金融サービス委員会のマークアップがあり、戦略的ビットコイン準備金の創設を定めるH.R. 8957が対象法案に含まれます。委員会の公式カレンダーで実施を確認しています。21時30分には米小売売上高(前月比予想0.8%、前回マイナス0.6%)が発表されます。17日20時にイングランド銀行、18日16時に日銀の政策決定があり、日銀は1.00%から1.25%への利上げが予想されています。18日には2万1094BTC規模のオプション満期も重なります。
上抜けシナリオでは、転換線7万6156ドルを回復すれば雲下限7万6533ドル、その上の基準線7万6911ドルが視野に入ります。下抜けシナリオでは、4時間足バンド下限7万5828ドルを割り込むと日足バンド下限7万5589ドル、さらに24時間安値7万4968ドルを試す展開です。当日見るべきラインは、上値7万6156ドルと下値7万5589ドルとなります。
まとめ
16日のBTCはクラリティ法案の否決を受けて7万4968ドルまで下げ、前日の上昇分を全て戻しました。上院の手続き投票は49対50で、必要な60票に遠く届いていません。前日に期待で買われた分が剥がれ、XRPやクリプト株が大きく下げるなど、暗号資産固有の材料として効きました。
需給では、下落局面で個人と上位層の双方が買い持ちを増やし、ロング・ショート比率は1.819、資金調達率は0.0098%とこの期間で最も買いに偏っています。ETFは14日に1億5990万ドルの流入で流出を止めましたが、15日分は暫定で流出です。
短期の焦点は、転換線7万6156ドルを回復できるか、それとも7万5589ドルを割り込むかの分岐です。17日3時のFOMCは25bpの利上げが94.5%織り込まれており、決定そのものよりドットチャートと会見が長期金利をどう動かすかが問われます。買い持ちが偏った状態で迎えるだけに、結果次第で値幅が出やすい局面です。
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