ビットコイン(BTC)は9月3日午前8時時点で7万7151ドルと、前日から0.18%の下落にとどまりました。24時間高値は9月2日12時の7万7792ドル、24時間安値は同日19時の7万6264ドルです。
値動きは落ち着いた一方、需給には変化が出ています。米現物BTC ETFは9月1日に2億3650万ドルの純流出で確定し、連日の買い手だったブラックロックのIBITが2億0120万ドルの売り越しに転じました。オプション市場では9月25日満期の7万ドルプットが積み上がっています。
明日4日金曜の21時30分には、8月分の米雇用統計が発表されます。同じ日には2万9359BTC規模のオプション満期も重なり、発表を前に様子見が続きやすい地合いです。
値動きの振り返り

BTCは9月2日12時に24時間高値7万7792ドルをつけたあと、17時から下落し、19時に24時間安値7万6264ドルまで下げました。22時以降は切り返し、3日は7万7007〜7万7582ドルの狭いレンジで推移しています。
9月2日の日足は始値7万7439ドル、終値7万7171ドルで、値幅は2.00%でした。8月30日以降の3.12%、2.40%、3.66%から縮小しており、下げは一服しています。恐怖・貪欲指数は63「Greed」と前日の69から低下しました。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-27.82ドルと、前日の-40.84ドルからマイナス幅が縮んでいます。なお、トークン化された金の価格は24時間で1.138%上昇しており、BTCとは反応が分かれました。
相場を動かした背景
ETFが2億3650万ドルの流出、IBITが売り越しへ転換
米現物BTC ETFの9月1日分は、2億3650万ドルの純流出で確定しました。内訳はブラックロックのIBITが2億0120万ドルの流出、フィデリティのFBTCが4370万ドルの流出で、8月28日の2億0190万ドル流出を上回る規模です。
注目すべきはIBITの転換です。同社の商品は8月17日から27日までの9営業日で約30億4420万ドルを集めて連続流入を牽引し、8月31日にも2億0590万ドルを集めていました。それが翌営業日に売り越しへ転じています。同じ9月1日にイーサリアムの現物ETFは860万ドルの純流入で、資金が抜けたのはBTCの商品に限られました。
オプションでは7万ドルのプットが積み上がる
オプション市場でも下値への備えが増えています。9月25日の四半期満期の建玉は17万2085BTC、想定元本で約132.7億ドル。このうち現在値より下で最も積み上がっているのは7万ドルのプットで、建玉は8716BTCと8月28日時点の6927BTCから増えました。
損失が最小となるマックスペインも7万ドルです。7万5000ドルでもプットの4478BTCがコールの3354BTCを上回り、7万〜7万5000ドルが下値として意識されています。報道では、この7万ドルプットが24時間で最も出来高の多い契約になったとされます。
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
週足では価格7万7151ドルが200週線6万4856ドルを約19.0%上回り、20週線7万0055ドルも上回っています。焦点は50週線8万0309ドルで、現在値はこれを約3.9%下回ります。8月28日の高値8万1479ドルで一度上抜けたものの定着せず、9月は月初から3営業日続けて上値を切り下げました。中期の関門との距離は縮まっていません。
日足チャート

日足では、価格が20日線7万3876ドル、50日線6万8164ドル、100日線6万6283ドル、200日線6万9541ドルをすべて上回り、強気の並びは維持しています。ただしMACDのヒストグラムは-104.3とマイナスへ転換しました。8月28日の+1306.3から、31日+472.9、9月1日+304.8、2日+79.0と縮小を続けた末の転換です。上値メドは24時間高値7万7792ドル、下値メドは24時間安値7万6264ドルとなります。
4時間足チャート

4時間足は、価格7万7151ドルが20期間7万7930ドル、50期間7万8380ドルを下回っています。100期間7万5665ドル、200期間6万9757ドルは下方です。MACDのヒストグラムは-101.6とマイナス圏ながら、前日の-123.9からマイナス幅は縮小しました。上値メドは20期間7万7930ドル、下値メドはバンド下限7万6699ドル、その下が7万6264ドルです。
1時間足チャート

1時間足では、価格が一目均衡表の雲7万7097〜7万7742ドルの内側にあり、方向感が出ていません。MACDのヒストグラムは+41.1とプラスへ転換し、下げ止まりの兆しが出ています。サポートは雲下限7万7097ドル、基準線7万7028ドル、バンド下限7万6578ドル。レジスタンスはMA50の7万7645ドル、雲上限7万7742ドル、バンド上限7万7790ドルです。
デリバティブ動向
OI清算
先物の建玉は、Binanceで10万7616BTCです。24時間で702BTCの減少となり、9月2日に10万8297BTCへ319BTC増えたあと減少に転じました。市場全体でも約70万BTCで24時間変わらず、今年のピーク80万1000BTCを大きく下回る軽い水準にあると報じられています。
資金調達率は確定値で9月2日9時と17時が0.0080%、3日1時が0.0038%と低下しました。30日インプライドボラティリティは8月中旬の上昇を消し、市場の落ち着きを示していると報じられています。
清算ライン

ロング・ショート比率は1.213で、前日の1.268から低下しました。上位トレーダーの建玉比も1.973倍と、前日の2.082倍から2倍を割り込んでいます。前日まで積み上がっていた買い持ちの一部が整理されており、下値を割り込んだ際の連鎖的な清算リスクは前日より低下しました。
上方では7万7645ドル、7万7742ドル、7万7930ドルが意識されます。下方では7万7097ドル、7万6578ドル、24時間安値7万6264ドルが支えです。報道では24時間のテイカー出来高比率が弱気に転換し、ショートが51.5%を占めたとされており、戻りの局面では買い戻しが入りやすい面もあります。
ETF
9月2日分は暫定値で1430万ドルの流出です。IBIT、FBTC、ARKBが未報告のため確定値ではありません。判明分ではグレースケールのGBTCが5620万ドルの流出、ミニ商品が3040万ドルの流入です。今月は暫定値と確定値の乖離が大きく、判断には確定値を待つ必要があります。
大口では、Capital Bがアダム・バック氏からの880万ドルの出資を受け、376BTCを追加取得する方針と報じられました。
本日のデイトレ注目材料
本日3日は、日本時間21時30分に米新規失業保険申請件数(予想20万5000件、前回20万3000件)と貿易収支、23時に米ISMサービス業景況指数(予想54.2、前回54.1)が発表されます。同じ21時30分にはFRBのウォラー理事が経済見通しについて講演します。前日発表のADP民間雇用は3万8000人増と予想の4万7000人増を下回り、1月以来の低い伸びでした。労働市場の弱さが続けば利上げ観測が後退し、BTCの支援材料となる可能性があります。明日4日金曜の21時30分には、8月分の米雇用統計が発表されます。非農業部門雇用者数の予想は5万8000人増、前回は2万3000人減です。日付をまたがない金曜夜の発表で、同じ日には2万9359BTC規模のオプション満期も重なります。
上抜けシナリオでは、1時間足の雲上限7万7742ドルを上抜ければ、4時間足の20期間7万7930ドル、その上のバンド上限7万9161ドルが視野に入ります。下抜けシナリオでは、雲下限7万7097ドルを割り込むとバンド下限7万6578ドル、さらに24時間安値7万6264ドルを試す展開です。当日見るべきラインは、上値7万7742ドルと下値7万7097ドルとなります。
まとめ
3日のBTCは7万6264ドルまで下げたあと7万7000ドル台で膠着し、日足の値幅は2.00%と直近では最も小さくなりました。値動きは落ち着いた一方、9月1日のETFは2億3650万ドルの純流出で、8月の流入を牽引したIBITが2億0120万ドルの売り越しに転じています。
日足MACDはマイナスへ転換しましたが、1時間足のMACDはプラスへ転じ、上位トレーダーのロング偏りも2倍を割り込みました。短期の焦点は、1時間足の雲上限7万7742ドルを回復できるか、それとも雲下限7万7097ドルを割り込んで7万6264ドルを試すかの分岐です。オプションでは7万ドルのプットが積み上がっており、明日4日金曜21時30分の米雇用統計で下値が試された場合に、この水準がどこまで意識されるかが次の論点となります。
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