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ビットコイン、6万3000ドル台へ下落|原油安でも独歩安、FOMC前の手仕舞いで200週線を再試

2026年7月28日 08:50  Arai Yu

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ビットコイン(BTC)は7月28日午前8時時点で6万3758ドルと、前日から約2.6%下落しました。27日午後に24時間高値の6万5745ドルを付けたあと、米国の月曜セッションで売りが優勢となり、6万3600ドル台まで水準を切り下げています。

同じ時間帯に米国株は底堅く、原油はむしろ下落していました。通常はリスク資産の追い風となる地合いのなかでBTCだけが売られており、今週28〜29日のFOMCを前にした、暗号資産に固有のポジション調整が主軸として意識されました。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

直近24時間の高値は27日15時ごろの6万5745ドル、安値は28日朝方の6万3606ドルです。27日午前は6万5000ドル台を維持していましたが、米国時間に入ると戻り売りが強まりました。

27日の日足は始値6万5400ドルに対し終値6万3609ドルと、ほぼ安値引けの大陰線で、日中下落率は2.7%に達しています。6万5000ドルの節目を割り込んだことで戻りの勢いは失われ、下値では長期支持線が集まる6万3600ドル前後が意識されました。

相場を動かした背景

FOMCを前にした暗号資産の独歩安

今回の下落で特徴的なのは、外部環境がむしろリスクオン寄りだった点です。27日の米国株はダウ工業株30種平均が0.51%高、S&P500種が0.02%高と底堅く、恐怖指数(VIX)も18.7と低位でした。原油はWTIが1バレル82ドル台へ8.1%下落し、インフレ面ではむしろ資産価格の追い風となりやすい状況です。

それにもかかわらずBTCが2.6%安と独歩安になったことから、下落の主因は株安や原油ではなく、暗号資産に固有の手仕舞いだったとみられます。

背景にあるのが28〜29日のFOMCです。政策金利は3.50〜3.75%での据え置きが基本線ですが、5月に就任したケビン・ウォーシュ議長は「物価は高すぎる」と繰り返しており、市場はタカ派的なトーンを警戒しています。7月8日公表の6月会合議事要旨では、見通しを示した18人のうち9人が年内利上げを支持したと伝えられ、利下げ期待は後退しました。決定を前にリスクを落とす動きが、戻り局面のBTCで先行したと考えられます。

テクニカル分析

日足チャート分析

日足では、現在値が20日線(6万4372ドル)を割り込み、50日線(6万3328ドル)を試す位置にあります。100日線(6万9587ドル)と200日線(7万2037ドル)は大きく上方にあり、戻り売りの壁として意識されます。

MACDはヒストグラムがプラスからマイナスへ転じ、短期の勢いが弱気に傾き始めました。上値メドは6万4372ドルから6万6494ドル(ボリンジャーバンド上限)、下値メドは50日線の6万3328ドルから6万2250ドル(同下限)です。

4時間足チャート分析

4時間足は、現在値が20・50・100の各移動平均線を下回り、戻り売りが優勢へ転換しつつあります。MACDのヒストグラムもマイナスへ反転し、上昇の初動は失速しました。下値では200線の6万3057ドルが下支えとして機能するかが焦点で、上値メドは20線の6万4533ドル付近です。

1時間足チャート分析

1時間足では、現在値が主要移動平均線をすべて下回り、短期トレンドは下向きです。一目均衡表では雲が6万4375〜6万4640ドルにあり、価格は雲の下にあります。

MACDのヒストグラムはマイナス幅を広げていますが、ボリンジャーバンド下限(6万4041ドル)を割り込む水準で、ごく短期では売られ過ぎの感もあります。当日の下値サポートは6万3600ドル、上値レジスタンスは雲下限の6万4640ドル、次いで20時間線の6万4945ドルです。

デリバティブ動向

OI・清算動向

先物の建玉(OI)は、Binanceで26日の約10万7000BTCから27日午前に約10万4000BTCへ、およそ3000BTC減少しました。現在は約10万5600BTC、想定元本で約68億ドルです。

価格下落と建玉減少が同時に進んだことは、新規の売り増しよりも既存ロングの手仕舞いやレバレッジ解消が主導したことを示します。清算総額の実数は未取得ですが、ロングの損切りや利益確定が中心だったとみられます。資金調達率はBinance0.0050%、Bybit0.0028%、OKX0.0040%といずれも小幅プラスで、27日の0.0065%から低下し、過熱感は後退しています。

注目清算ライン

下方では6万3000〜6万3600ドルが意識されます。200週線と24時間安値が重なる水準で、終値で割り込むとロングの損切りを巻き込み、下押しが加速しやすくなります。

上方では6万5000〜6万5700ドルにショートの買い戻しが溜まりやすく、戻りの節目です。ロング・ショート比率は1.52〜1.60倍と買い方に傾いており、下値の節目が近い点には注意が必要です。

ETF・需給動向

米現物BTC ETFは、23日に2億2510万ドル、24日に2億4010万ドルと2営業日連続で流出し、7営業日続いた流入が22日で途切れました。流出の中心はブラックロックのIBITで、24日は同ファンドだけで2億1220万ドルが引き揚げられています。

もっとも、24日までの週間では3380万ドルの純流入と3週連続のプラスを維持し、7月月間では6億9922万ドルと4月以来初の純流入です。27日分のフローは未発表です。

日次では流出だが週間・月間では流入という需給のねじれが、上値の重さと下値の底堅さが同居する現状につながっているとみられます。大口・長期保有者の具体的な売買数量は未取得です。

本日のデイトレ注目材料

当面の最大のイベントは、7月28〜29日のFOMCです。政策金利の発表は日本時間30日午前3時、ウォーシュ議長の記者会見は同3時30分の予定で、今回は経済見通し(SEP)やドットチャートのない回です。翌30日午後9時30分には、4〜6月期のGDP速報値とPCE物価指数が発表されます。基準の28日朝から29日朝までにFOMC結果は出ないため、当面はFOMC待ちの調整が続きやすい地合いです。

なお31日には、デリビットで約14万8700BTC・想定元本約94億7000万ドルの月次オプション満期を控え、FOMC直後かつ月末のためボラティリティが拡大しやすくなります。8月のプロトコル分岐やCLARITY法案の下院採決期限(8月7日)は、当日ではなく先の材料です。

上抜けは、6万4640ドルの雲下限、続いて6万4945ドルの20時間線を回復できれば下げ一服の目安となり、6万5000ドルを明確に奪回すれば6万5700ドル台の再試が想定されます。下抜けは、6万3600ドルの200週線を終値で割り込むと、次の下値メドは日足50日線の6万3328ドル、さらに6万2250ドルのボリンジャーバンド下限です。需要の細りが続けば、一部で指摘される5万2000ドルが最悪シナリオとして意識される可能性があります。当日見るべきラインは、死守の6万3600ドルと奪回の6万5000ドルです。

まとめ

今回のBTCの反落は、株高・原油安というリスクオン寄りの地合いで進んだ「独歩安」であり、株式や原油ではなく、タカ派色を強めるFOMCを前にした暗号資産固有の手仕舞いが主軸だったとみられます。そこにETFの日次流出が重なりました。

テクニカルでは、長期の生命線である200週線(6万3553ドル)の攻防に回帰しています。6万3600ドルを終値で守れれば6万5000ドルの奪回を試す展開が見込めますが、割り込めば6万2250ドルへの調整が視野に入ります。30日未明のFOMC結果が出るまでは、この200週線を維持できるかどうかが今週の底値の質を左右します。

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