米資産運用大手フランクリン・テンプルトンのデジタル資産・イノベーション部門責任者、Sandy Kaul氏は7月21日、自律型AIである「agentic AI」の普及を見据え、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーン関連トークンへのエクスポージャー拡大を検討すべきだとの見解を示しました。
Kaul氏は公式記事で、ブロックチェーンはAIエージェントによる消費者向け取引を支える基盤になると位置付けています。
agentic AIの成長機会を取り込むには、既存のAI関連投資に加え、暗号資産やブロックチェーンベースのアプリ・プロジェクトが発行するアルトコインへのエクスポージャー拡大も検討すべきだとしました。
個別銘柄の推奨ではなく、AIの利用拡大がどの基盤技術に価値をもたらすかという観点から、暗号資産を投資対象として捉えた形です。
agentic AIは、文章や画像を生成して人間の指示に応答する従来の生成AIと異なり、環境を認識し、自ら計画を立て、人の常時監督なしで多段階の作業を実行する仕組みを指します。
商品を比較して購入し、支払いを済ませ、必要に応じて外部サービスと連携するといった一連の処理を、AIが自律的に進めることが想定されています。
AIエージェントの取引を支えるブロックチェーン基盤
この用途でブロックチェーンが重要になる理由として、Kaul氏は自律的な契約履行、分散型IDによる本人・権限確認、取引履歴の監査可能性、分散型コンピューティング、高速決済、低コストのマイクロペイメントを挙げました。
AIエージェントと外部のソフトウェアやサービスの間で少額決済が頻繁に行われる場面では、従来の金融レールよりも、即時性と低手数料を備えたオンチェーン決済の相性が良いとみています。
具体例として、計算資源の利用やデータ照会に伴う支払いが、1件当たり平均0.001米ドル規模になる可能性が示されました。
固定手数料が発生するカード決済では処理しにくい少額取引であり、低コストで自動処理できるブロックチェーン決済が適しているとの見方です。
関連する仕組みとして、x402やMachine Payments Protocolのような機械間決済を想定したプロトコルも挙げられました。
市場規模の見通しも大きく、Kaul氏はagentic commerceが2030年までに3兆〜5兆米ドル規模に達するとの外部試算を引用しました。
また、AIエージェントが米国の電子商取引売上の15〜25%を担う可能性にも言及しています。
AIが実際に商品購入やサービス利用の主体になれば、決済、認証、記録を処理するブロックチェーンネットワークへの需要も拡大する可能性があります。
参考元:公式
画像:Shutterstock
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