ビットコイン(BTC)は23日8時時点で6万6044ドル前後で推移しています。24時間騰落率は-0.39%で、前日に付けた1カ月ぶり高値6万6956ドルからは上値を切り下げ、6万5554〜6万6740ドルの1200ドル幅にとどまりました。
米上院共和党がクラリティ法案の統合条文を公開する一方、原油高と大型テック決算を控えた米株の上値の重さが相殺し、方向感を欠く展開となっています。恐怖・貪欲指数は33と前日の25から改善しましたが、値幅の乏しさは変わりません。
値動きの振り返り
直近24時間のBTCは、前日の上昇の勢いが続かず、狭いレンジでの往来に終始しました。22日9時に24時間高値6万6740ドルを付けた後はじり安となり、22日14時の1時間で6万6381ドルから6万5975ドルへ約400ドル下落。米国時間の取引開始前にあたる22日21時に24時間安値6万5554ドルを付けています。
その後は買い戻しが入り、23日1時に6万6384ドルまで830ドル戻しました。23日5時から8時は6万5900〜6万6300ドルで小動きです。6万6300〜6万6400ドルは22日13時と23日1時の2度で上値を抑えられ、下値では6万5550〜6万5700ドルが反発の起点となりました。この850ドル幅が短期の攻防ゾーンです。
相場を動かした背景
原油高と大型決算待ちで米株が小幅安
上値を抑えたのは、リスク資産全般の地合いです。22日の米株はナスダック総合が0.57%安の25,691、S&P500種が0.13%安の7,499と小幅安で引けました。原油高が株式を圧迫し、アルファベットとテスラの決算発表を控えた様子見が重なった形です。ブレント原油先物は3%超上昇し1バレル94.07ドルと、7月の上昇率は20%を超えました。
引け後の決算では、テスラの非GAAP EPSが0.33ドルと市場予想の0.55ドルを大きく下回り時間外で3%超下落、アルファベットも売上高1198億ドルと過去最高ながら初の四半期フリーキャッシュフロー赤字を計上し1%安となりました。
クラリティ法案の条文公開も価格の反応は限定的
規制面では、米上院共和党が22日に上院銀行委員会案と農業委員会案を統合したクラリティ法案の条文を公開しました。SECと商品先物取引委員会(CFTC)の管轄を切り分け、CFTCがデジタルコモディティの現物市場を専管する内容です。
焦点だった倫理条項は、大統領や上級公職者が在任中にデジタル資産の発行や後援の対価を受け取ることを禁じる内容で、2029年1月20日に失効する時限措置とされたと報じられました。
米上院共和党、クラリティ法案の最新条文を公開|下院は議員のインサイダー取引防止法案を可決
テクニカル分析
日足チャート分析

日足はMA20(6万4072ドル)とMA50(6万3138ドル)を明確に上回り、MA20がMA50の上に位置する強気の並びを維持しています。MACDは589.4でシグナル(198.2)を上回り、ヒストグラムは391.2とプラス圏を保っています。
ただしMA100(7万0128ドル)とMA200(7万2731ドル)は依然として上方にあり、次の上値抵抗となる日足MA100までは約4000ドルの距離が残ります。
4時間足チャート分析

4時間足はMA20(6万5663ドル)をわずかに上回る水準で、MA50(6万4867ドル)、MA100(6万4115ドル)、MA200(6万2876ドル)が階段状に下値を支える形状です。
MACDは434.1でシグナル(473.2)を下抜け、ヒストグラムは-39.2とマイナスに転じました。中期の上昇の勢いは一服しており、MA20の6万5663ドルを維持できるかが押し目にとどまるかの分岐となります。
1時間足チャート分析

1時間足はMA20(6万5993ドル)付近での攻防が続き、MA50(6万6063ドル)を回復できていません。MA100(6万5366ドル)とMA200(6万4813ドル)は下回っておらず、下値は支えられています。
ボリンジャーバンドの幅は標準偏差140ドルまで収縮し、ボラティリティが著しく低下しています。サポートは24時間安値の6万5554ドルとMA200の6万4813ドル、レジスタンスはMA50の6万6063ドルと6万6400ドル近辺です。
デリバティブ動向
OI・清算動向
BTC先物のOIは10万2798 BTCで、24時間前からドル建てで1.99%減少しました。前日の5%超の増加から一転し、レバレッジ資金が引いています。価格の下げが0.39%にとどまるなかでOIが減っており、新規の売り仕掛けではなく既存ポジションの整理が主体とみられます。
24時間の清算額は2854万ドルで、ロング1776万ドル、ショート1078万ドルとロング側がやや優勢でした。資金調達率はバイナンスが-0.0017%、OKXが+0.0040%といずれもゼロ近辺で、方向性の偏りは小さい水準です。
注目清算ライン
ポジションの偏りには注意が必要です。バイナンスの口座ベースのロング比率が55.3%まで上昇した一方、上位トレーダーのポジション比率は1.54から1.42へ低下しており、個人がロングを積み増し、上位トレーダーがロングを落とす逆方向の動きがみられます。
上方ではオプションの建玉が7万〜7万2000ドルに集中しています。下方では4時間足MA50の6万4867ドルと1時間足MA200の6万4813ドルがほぼ重なり、この帯にストップが溜まりやすい状況です。6万5554ドルを割ればロング側の投げ、6万6400ドルを超えればショート側の踏み上げが出やすいとみられます。
ETF・需給動向

米現物BTC ETFの単日フローは、7月21日が純流入約2億0320万ドルと報じられました。6営業日連続の純流入で累計は約9億3000万ドルです。日次の推移は7月17日が約2億8940万ドル、20日が約1億4200万ドルと流入基調が続いています。
大口の需給では、1000〜1万BTCを保有する層が7月19日までの60日間で約6万6700 BTCを積み増したと報じられました。7月22日分のフローと平常時の平均日次比は未取得です。
本日のデイトレ注目材料
本日23日は21時30分に米新規失業保険申請件数が発表されます。市場予想は21.0万件、前回は21.2万件で、労働市場の減速が示されれば利下げ観測を通じてリスク資産の支えとなる可能性があります。
24日22時45分には7月のS&P Global製造業・サービス業PMI速報値が控えます。来週7月28〜29日のFOMCを前にしたブラックアウト期間中で、FRB高官の発言予定はありません。
クラリティ法案は成立に上院本会議で60票が必要ですが、本会議の審議時間はまだ割り当てられておらず、8月7日の夏季休会が実質的な期限です。来週は上院で追悼行事とFOMCが重なり日程が圧迫されるため、本日と明日が条文をまとめる実質的な最後の平日となります。週末の交渉次第で来週初にヘッドラインが出やすい点に注意が必要です。
上抜けシナリオでは、1時間足MA50の6万6063ドルを回復して6万6400ドルを上抜ければ、前日高値6万6956ドルと6万7000ドル台が視野に入り、その先は日足MA100の7万0128ドルが目標となります。下抜けシナリオでは、24時間安値6万5554ドルを割り込むと1時間足MA200の6万4813ドルと4時間足MA50の6万4867ドルが支持候補となり、さらに割れば日足MA20・MA50(6万3138〜6万4072ドル)と200週線(6万3332ドル)の集中帯まで下値余地が広がります。
まとめ
BTCは法案の条文公開という大きな材料が出たにもかかわらず、原油高と米株の上値の重さに挟まれ、0.39%安の膠着に終わりました。OIは2%減、資金調達率はゼロ近辺、1時間足のバンド幅は標準偏差140ドルまで収縮しており、レバレッジが抜けた状態でのレンジ相場が続いています。
目先は6万6063ドルを回復して6万6956ドルを試すか、6万5554ドルを割って6万4800ドル台まで調整するかの分岐にあります。買い材料と売り材料が拮抗して値が動かない状態は、法案の採決日程とFOMCが重なる来週にどちらかへ傾きやすく、その際の値幅が想定より大きくなる可能性があります。
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