ハイパーリキッドは7月20日、HIP-4のアウトカムマーケット(予測市場)を、将来のネットワークアップグレードで許可不要で展開できるようにすると発表しました。まずテストネットで導入し、その後メインネットへ広げる予定です。展開者には50万HYPEのステーキングを求め、不適切な市場定義や未決済があればスラッシュの対象とします。暗号資産(仮想通貨)の予測市場を拡大しながら、品質管理をどこまで自動化できるかが問われる設計です。
HIP-4は、特定の出来事の結果を売買できる市場をハイパーリキッド上で扱う仕組みです。5月2日にメインネットで稼働を始めた時点では、市場の立ち上げはバリデーターに限られていました。将来のネットワークアップグレードで、その作成権限を外部の展開者にも開放します。
ただし、完全な自由化ではありません。展開者は、バリデーター投票で承認された「アウトカムテンプレート」を基に市場を定義し、決済まで担う必要があります。同じテンプレートを使った重複市場も認める一方、定義や決済の責任は展開者が負います。
50万HYPEステークとテンプレート承認で市場品質を管理
制度の中核は、50万HYPEのステーク要件です。報道時点の価格水準では約3,000万ドル相当にあたり、ステークは6カ月間ロックされます。保有する市場の決済がすべて終わるまで解除できない仕組みです。
不適切に定義された市場、承認済みテンプレートに反する運営、1週間を超える未決済は、バリデーター投票によるスラッシュ対象になります。予測市場は結果確定の基準が曖昧になりやすく、参加者の損益に直結します。高額ステークと没収リスクを組み合わせることで、一定の担保とテンプレート制約の下で、外部展開者が市場を作れる設計と、決済品質の担保を両立させる狙いがあります。
初期の割り当ても上限付きです。展開者1者あたり100アウトカムまで利用でき、トークン数では200までに制限されます。決済済みの枠は再利用できるため、無制限に市場を積み上げるのではなく、処理済みの市場と入れ替えながら運用する形になります。
収益面では、展開者が自ら立ち上げた市場について最大50%の手数料シェアを設定できる機能が盛り込まれます。この機能は後日リリース予定で、クオートトークンはAQAv2に限定されます。発表時点の仕様は暫定で、テストネットでのフィードバックを受けて調整される可能性があります。
一方、バリデーター自身が直接立ち上げる「カノニカル市場」は少数に絞る方針です。年間10件未満を目標とし、標準的な市場の提示にとどめます。日常的な市場の拡張は外部展開者に委ね、テンプレート承認とスラッシュで全体の秩序を保つ構図が鮮明になっています。
2月時点の公式説明でも、HIP-4のインフラは利用者の反応を踏まえてパーミッションレス展開へ広げる方針が示されていました。今回の発表は、その構想を具体的な運用ルールに落とし込んだものです。
参考元:公式
