米Bitmineは6月29日、6月28日時点のイーサリアム(ETH)保有量が570万40トークンに達したと発表しました。暗号資産(仮想通貨)と現金、有価証券を合わせた保有資産は98億ドルとなりました。ETH総供給量の4.7%を保有する規模で、上場企業によるイーサリアム蓄積の存在感が一段と強まっています。
同社は直近1週間で2万7084ETHを新たに取得しました。保有量の増加が続く一方、資産の中身は単なる保有にとどまらず、ステーキングを通じた運用にも広がっています。
ステーキング中のETHは487万9157トークンです。年換算のステーキング収益は2億1,100万ドルを見込むとしています。現物を持つだけでは価格変動の影響を受けやすいのに対し、ステーキングはネットワーク参加の対価として収益を積み上げられる仕組みで、企業の暗号資産保有戦略を「眠る資産」から「利回りを生む資産」へ変える意味合いがあります。
今回の開示で目を引くのは、同社が掲げる『Alchemy of 5%』戦略です。2026年内にETH総供給量の5%保有を目指す内容で、6月28日時点の4.7%という水準は、その目標にかなり近い位置まで来たことを示します。
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ETH保有拡大の背景と市場への影響
Bitmine会長のトーマス・トム・リー氏は、戦略を支える要因として二つを挙げました。ひとつはウォール街における暗号資産基盤の近代化、もうひとつはエージェント型AIによる決済システムの将来性です。金融インフラ側で暗号資産の受け皿が整い始める動きと、AIが自律的に価値移転を行う場面でブロックチェーンが使われる可能性を、同社はETH需要の追い風とみています。
企業が大量のETHを保有する動きは、ビットコインを財務資産として積み上げる上場企業の流れと似ています。ただしETHは、保有しながらステーキングで収益化できる点が異なります。価格上昇への期待だけでなく、ネットワーク運用から得られるキャッシュフローを組み込めるため、企業財務の設計にも違いが生まれます。
資本市場との接点も広がっています。Bitmineは6月26日にRussell 1000指数へ組み入れられました。指数採用は、個別銘柄を選別する投資資金だけでなく、指数連動型ファンドの組み入れ対象にもなることを意味します。暗号資産関連企業が伝統的な株式市場の枠組みに取り込まれていく流れを示す材料でもあります。
今回の発表は、ETHを大量保有する企業が、保有残高、運用収益、株式市場での位置付けを一体で示し始めたことを映しています。Bitmineの開示では、その中心にある資産がイーサリアムであることが明確になりました。
参考元:prnewswire
画像:Shutterstock
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