米財務省外国資産管理室(OFAC)は6月2日、イラン最大の暗号資産(仮想通貨)取引所Nobitexを制裁対象に指定しました。指定理由には、イラン革命防衛隊(IRGC)への支援と、イラン金融セクターの運営への関与が挙げられています。
あわせてNobitexの幹部個人4人と、Wallex、Bitpin、Ramzinexの3取引所も制裁対象となりました。イラン国内の暗号資産流通の中核に位置する事業者が名指しされたことで、制裁対象との取引管理は暗号資産業界でも一段と重くなります。
Nobitexが制裁対象になった理由
今回の指定は、米大統領令13224と13902に基づくものです。13224はテロ関連組織への支援を対象とし、13902はイラン経済の主要分野に対する制裁枠組みです。NobitexはIRGCを支援したとして13224の対象となり、同時にイランの金融セクターを運営したとして13902でも指定されました。
米財務省は、Nobitexが2025年にイラン国内のデジタル資産流入の50%超を処理したと示しました。単なる一取引所ではなく、国内の資金移動の要所を担う存在でした。制裁の狙いは個別企業の遮断にとどまらず、暗号資産を通じた資金移転網そのものに圧力をかける点にあります。
同時に個人指定を受けたのは、会長で元CEOのAmir Hossein Rad氏、現CEOのSeyed Ali Khoee氏、共同創業者のSeyed Mohammad Ali Aghamir氏とSeyed Mohammad Aghamir氏です。後者2人はKharrazi兄弟として知られ、Nobitexの創業に関わった人物とされています。
制裁指定を受けると、米国人と米国法人は対象との取引が原則禁止されます。資産が米国内にある場合は凍結対象となり、決済やカストディ、送金など周辺サービスにも波及します。暗号資産取引所はブロックチェーン上で直接送金できても、法定通貨への出入りや国際的な清算では金融機関やインフラ事業者に依存するため、制裁の影響はオンチェーンの外側から強く及びます。
参考元:euters
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