
2026年1〜3月に、日本の投資家は米国債、政府機関債、地方債を合計296億ドル純売却しました。四半期ベースでは2022年4〜6月以来で最大の売り越しです。
日本はなお1.24兆ドルの米国債を保有する最大の海外保有国であり、その資金移動は米金利や暗号資産(仮想通貨)市場にも波及しやすい構図です。
国内金利の上昇が米国債売却を促した
日本国内の金利上昇が売却を促しました。日本の10年国債利回りは2.6%を超えたとみられ、30年債利回りも4%台に乗せたとみられます。いずれも長期資金の運用先を見直す材料になりやすく、海外債券に向かっていた資金が国内へ戻る動きにつながったとみられます。
米財務省のTIC統計では、2026年2月時点の日本の米国債保有残高は1.24兆ドルでした。英国の8973億ドル、中国本土の6933億ドルを上回り、外国勢で最大です。保有規模が大きいだけに、四半期で296億ドルの純売却でも市場では無視しにくい数量になります。
今回の売却対象は米国債に加え、政府機関債や地方債も含みます。機関投資家が為替ヘッジ後の利回りや国内債との相対的な魅力を見直した結果、米ドル建て債券の保有を減らした構図です。日本の金利が長く低位にとどまっていた局面では海外債投資が選ばれやすかったものの、足元ではその前提が揺らいでいます。
米金利の上昇がリスク資産の重荷になる
米国債が売られると、価格は下がり、利回りは上がります。米金利の上昇は、株式や暗号資産のようなリスク資産にとって資金調達コストや割引率の面で重荷になりやすく、短期的にはビットコイン相場の下押し要因として意識されます。
ビットコイン自体は利息を生まない資産です。そのため、安全資産とされる米国債の利回りが上がる局面では、相対的な投資妙味が薄れやすいです。とくにマクロ要因に敏感な相場環境では、債券市場の変化が暗号資産市場に波及するまでの時間差は短くなりがちです。
国内金利の上昇が日本の資金を引き戻し、その動きが米金利を押し上げるという連鎖が、2026年1〜3月のTICデータに表れています。
参考元:cryptoslate
画像:shutterstock
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