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ビットコイン、7万5000ドル台の攻防|FOMC異例の「8対4分裂据え置き」で利下げ期待後退

2026年4月30日 08:53  4月30日 12:06  Arai Yu

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2026年4月30日8時、ビットコイン(BTC)は7万6000ドル前後で推移しています。直近24時間では、パウエル議長最後となるFOMCで採決が8対4と1992年以来の異例の分裂となり、市場では2026年中の利下げ期待が一段と後退しました。

BTCはパウエル会見中に一時7万4937ドルまで下落して20日移動平均を割り込みましたが、直後に発表前水準近辺まで戻すVリバウンドとなり、現在は7万5000〜7万7500ドルのレンジで方向感を探る展開です。

値動きの振り返り

FOMC発表前は7万7000〜7万7500ドルでもみ合いが続き、4月30日午前3時の据え置き発表自体には大きな反応は出ませんでした。値動きが大きくなったのは30分後のパウエル議長会見で、4票反対というFOMC声明の中身が市場に浸透した局面です。BTCは段階的に水準を切り下げ、午前4〜5時にかけて7万4937ドルまで下落、20日移動平均の7万5664ドルを一時割り込みました。

ただし、ロング清算が進んだ後はすぐに買い戻しが入り、7万6000ドル台まで戻しています。市場で意識されたのは、心理的節目の7万5000ドルと20日MA水準、直近レンジ中央の7万7000ドルでした。

相場を動かした背景

パウエル最後のFOMCで「8対4」の分裂据え置き

今回のFOMCの焦点は、政策金利そのものではなく採決の中身にありました。政策金利は事前に100%織り込まれていたとおり3.50〜3.75%で据え置かれましたが、採決は8対4と分かれ、4票の反対は1992年10月以来の高水準となりました。4人の反対のうち3人は「将来の利下げに向けたバイアスを示す文言を声明から削除すべき」という立場、残り1人は逆に利下げを主張したと報じられています。

これは市場にとって明確なタカ派サプライズでした。地区連銀総裁の多数が「もはや利下げに傾く必要はない」と反対票を入れたことになるためです。Polymarketでは「2026年に利下げゼロ」となる確率が会合直後に59%まで上昇し、4月の上昇相場を支えてきた年後半の利下げ期待という前提が後退しました。

BTCはこのタカ派据え置きを消化する過程で、会見中に7万7000ドル台から7万4937ドルまで下押ししています。ただし発表前水準近辺まで戻していることから、構造的な売りというよりも、利下げ期待で積み上がっていたポジションがリセットされた局面とみることができます。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

日足チャート分析

日足ではBTCは4月初めの安値6万5000ドル付近からおよそ20%反発したのち、7万8000〜8万ドルの上値抵抗帯を前にして上昇が鈍化しています。FOMC直後に20日MA付近まで下押ししたものの、終値ベースでは付近で踏みとどまり、4月反発のトレンド自体はまだ崩れていません。

上値メドは7万8000〜8万ドル、明確に上抜ければ8万3000〜8万5000ドルが視野に入ります。下値メドは7万3000〜7万4000ドルで、ここを割り込むと調整局面入りが意識されやすくなります。

4時間足チャート分析

4時間足ではFOMC前は7万7000ドル前後の横ばい、発表後は7万4900ドル台まで下押ししたあとすぐに7万6000ドル台まで戻すV字に近い反発が見られました。50EMAが価格を下支えする構図は保たれており、押し目買いが効きやすい地合いは崩れていません。

中期の上値メドは7万7500ドル、続いて7万8200ドル付近、下値メドは7万5000ドル、続いて7万4500ドルです。本日の米GDPとコアPCEの結果を受けて、レンジ放れの方向感が出やすい局面となります。

1時間足チャート分析

1時間足ではFOMC会見を挟んで「下抜け→即戻し」の鋭い往復が発生し、現在は7万6000ドル付近を中心とした不安定なレンジに移行しています。

短期サポートは7万5000ドル付近で、FOMC直後の安値7万4937ドルとほぼ重なります。レジスタンスは7万7000〜7万7500ドルで、直近のレンジ上限であると同時にショート勢が積み上がりやすい価格帯です。本日の指標発表前後ではこの両ラインが攻防の軸となります。

デリバティブ動向

OI・清算動向

BTC先物のオープンインタレストはおおむね542億ドル規模で推移しています。FOMC会見中の急落で、直近24時間のデリバティブ清算は約3億4500万ドルに達し、ロング清算が約2億7700万ドルと全体の80%超を占めました。ショート清算は約6800万ドルにとどまっています。

利下げ期待を前提に積み上がっていたレバレッジロングが、FOMC通過の瞬間に整理された格好です。BTCがすぐに発表前水準まで戻したことを踏まえると、構造的な売りではなくポジション主導の押し目と整理しやすく、短期的な過熱感は一旦リセットされた状態といえます。

注目清算ライン

注目すべき清算ラインの集中価格帯は、上方向では7万7500〜7万8000ドル付近のショートクラスター、下方向では7万4500〜7万5000ドル付近のロングクラスターです。7万7500ドルを明確に上抜ければショートカバー連鎖で7万8000ドル台後半まで走る展開、逆に7万5000ドルを割り込めばロング清算が再加速して7万3000〜7万4000ドルの下値帯まで一気にテストする展開を警戒する必要があります。

ETF動向

米現物BTC ETFは4月28日に約2億6300万ドルの純流出を記録し、9日連続の純流入ストリークが途切れました。4月27日も約8970万ドル規模の純流出となっており、フローが反転して2日目に入っています。BlackRock IBITからも純流出が出始めたこともあり、4月の反発を支えてきた機関投資家フローが一旦剥落した形です。本日発表されるFOMC通過後の単日フローが、4月反発の継続性を判断する重要なシグナルとなります。

本日のデイトレ注目材料

本日は日本時間夕方から夜にかけて欧米のマクロイベントが連続します。21時15分にECB理事会、21時30分には米Q1 GDP速報値(市場予想は年率+2.2%)と米3月コアPCE(前年比3.0%前後の見方)が同時刻に集中します。コアPCEが上振れすればFOMCのタカ派姿勢を裏付けてBTCの上値を抑える要因に、下振れすれば過剰反応の修正で戻し材料になり得ます。

上方向の焦点は7万7500ドル→7万8000ドルです。明確に上抜ければショートカバー主導で7万8500〜8万ドル方面が視野に入ります。下方向の焦点は7万5000ドル→7万4500ドルで、割り込むとFOMC直後安値の更新となり、7万3000〜7万4000ドルへの深い下落を警戒する必要があります。短期トレーダーが本日見るべきラインは、7万5000ドルと7万7500ドルの2本です。

まとめ

BTCはFOMC通過後の調整を消化しつつ、7万5000〜7万7500ドルのレンジで方向感を探る展開です。本日の米GDPとコアPCEに対するレンジ放れの方向、そしてFOMC通過後のETFフローが流入に戻るかが、今後の方向性を決める分岐点となります。タカ派据え置きを消化して上値挑戦を続けるのか、本格的な調整局面に入るのか、清算ライン周辺での急変動に警戒したい1日です。

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