4月19日から20日にかけての暗号資産(仮想通貨)市場は、イランが米国との和平交渉第2ラウンドを拒否したことによる地政学リスクの再燃に加え、DeFiプロトコルKelp DAOから約2億9300万ドルが流出する大規模ハッキングが発生し、全体的に軟調な展開となりました。
ビットコインは7万5000ドルの心理的サポートを割り込み、7万4000ドル前後まで下落しています。
BTC価格7万4000ドル割れ|4月22日停戦期限前に米イラン第2ラウンド交渉開始へ
ビットコイン、7万4000ドル前後に下落

BTC/USDT 1時間足チャート
BTCは17日のホルムズ海峡開放宣言を受けた7万8000ドルへの急伸から一転、海峡の再閉鎖や交渉の難航を背景に上値が重くなりました。19日夜にイランが交渉の第2ラウンドを拒否したことが伝わると売りが加速し、一時7万3753ドルまで下落しました。
20日10時30分時点では7万4000ドル前後で推移しており、市場では7万〜7万1000ドル付近が次の下値支持帯として意識されています。
イーサリアム、ハッキングの余波で2270〜2300ドル

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムは、18日に発生したKelp DAOの大規模ハッキングの影響を強く受けました。LayerZeroを利用したクロスチェーン・ブリッジの脆弱性が突かれ、rsETH約11万6500枚(約2億9300万ドル相当)が流出。2026年最大のDeFiエクスプロイトとなりました。
大手レンディングプロトコルのAaveがrsETH市場を凍結した結果、TVLは約66億ドル減少し、AAVEトークンは16%下落。DeFi全体からの資金引き出しが連鎖し、ETH価格にも下押し圧力がかかりました。20日10時30分時点では2270〜2300ドル付近での推移となっています。
リップル、ETF資金流入を支えに1.42ドル前後で底堅い

XRP/USDT 1時間足チャート
XRPはBTC・ETHと比べ相対的に底堅い値動きとなりました。週間では約6.7%の上昇を記録し、主要3銘柄のなかではアウトパフォームしています。
米国のスポットXRP ETFに週間5539万ドルの資金が流入し、2026年で最大の週間フローとなったことが支えとなりました。20日10時30分時点では1.42ドル付近で推移しています。
Kelp DAOハッキングの波及がDeFi市場を揺るがす
今回の相場で最も強く意識されたのは、Kelp DAOの約2億9300万ドル規模のハッキングとその波及です。流出したrsETHは20以上のネットワークに展開されていたため、裏付け資産の毀損が複数のプロトコルに波及し、Aave、SparkLend、Fluidなどが相次いで市場を凍結しました。
4月だけでDeFiハッキングの被害総額は6億ドルを超えており、DeFiに対する市場参加者の信頼感が大きく揺らいでいます。こうした不安が特にETHの上値を抑える格好となりました。
ETHリステーキング「KelpDAO」攻撃で440億円超が不正流出|Aave凍結、DeFiに波及
停戦期限とFOMCが次の焦点
目先の最大の焦点は、4月22日に期限を迎える米イラン停戦の行方です。延長されなければ軍事行動再開の可能性があり、リスク資産全体への下押し圧力が一段と強まります。4月28〜29日のFOMCも控えており、地政学リスクによるインフレ圧力が金融政策見通しにどう影響するかが注目されます。
BTCでは7万〜7万1000ドルの支持帯、ETHでは2200ドルが次の下値の節目として意識されています。XRPは上院銀行委員会によるクラリティー法案のマークアップの進展次第では1.45ドルの抵抗帯を試す展開も見込まれます。
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