米議会で暗号資産(仮想通貨)の市場構造を定める「CLARITY Act(クラリティー法案)」の上院銀行委員会マークアップが、再び後ろ倒しになる公算が強まっています。審議日程は当初想定からずれ込み、4月末または5月第2週まで延期される見通しです。
理由は、FRB議長候補に指名されたケビン・ウォーシュ氏の公聴会が委員会日程で優先されるためです。下院ではすでに2025年7月17日に可決しており、上院側の停滞が米暗号資産規制の工程を不透明にしています。
下院可決後も上院で止まるCLARITY法案
CLARITY法案は正式名称を「Digital Asset Market Clarity Act(H.R.3633)」といい、米国で暗号資産の監督権限や市場ルールを整理する法案です。下院では2025年7月17日、賛成294、反対134で可決しました。
一方、上院では銀行委員会でのマークアップが先に必要になります。マークアップは、法案を委員会で審査し、修正や採決を行って本会議送りに進める手続きです。法案成立に向けた実務上の関門にあたりますが、この段階で足踏みが続いています。
今回の再延期は、上院銀行委員会がウォーシュ氏の指名公聴会を優先するためです。委員会スタッフの説明として伝えられている日程感では、CLARITY法案のマークアップは4月末、もしくは5月第2週までずれ込む見通しです。
上院銀行委員会のティム・スコット委員長は、これまで法案審議の予定を示してきました。ただ、日程はすでに2026年1月へ延期された経緯があり、今回の再延期観測で上院側の遅れがいっそう目立つ形になりました。
米規制の遅れが日本市場にも波及する理由
米国の暗号資産市場は、取引所、発行体、機関投資家の資金の流れを通じて世界市場に強い影響を持ちます。そのため、米議会で市場ルールの整備が遅れると、事業者がどの規制当局の監督下に置かれるのか、どの商品の取り扱いが認められるのかといった判断が宙に浮きやすくなります。価格そのものより、事業展開や上場判断の前提が揺らぐ点が市場にとって重い意味を持ちます。
5月までに委員会を通過できなければ、2026年中間選挙前の成立は極めて難しくなるとの見方も業界では出ています。議会日程は法案の中身とは別の理由で止まることがあり、今回のケースはその典型です。
暗号資産規制の前進が、政策論争だけでなく金融当局人事のスケジュールにも左右される構図が改めて浮き彫りになりました。
参考元:cryptoslate
画像:shutterstock
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