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ステーブルコイン大手テザー、AIエージェント対応ウォレット「tether.wallet」を公開

2026年4月15日 13:58  Arai Yu

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Tetherは4月14日、セルフカストディ型ウォレット「tether.wallet」を公開しました。対応資産はUSDT、USAT、XAUT、BTCで、BTCはオンチェーン送金に加えてLightning Networkにも対応します。送金時にガストークンを別途用意する必要がなく、@tether.me形式のアドレスで送れる設計を採用しました。

ステーブルコイン大手が築いてきた送金インフラを、エンドユーザーが直接使える形に切り出しました。

ガス不要送金対応のセルフカストディ型ウォレット

tether.walletは100%セルフカストディを掲げています。秘密鍵と12語のリカバリーフレーズはユーザー自身が管理し、トランザクションの署名は端末上で行われます。クラウドバックアップにも対応しますが、資産の管理権限は利用者側に残る仕組みです。

暗号資産(仮想通貨)のウォレットでは、利便性を優先して事業者が資産を預かるタイプと、利用者が自分で鍵を持つタイプに大きく分かれます。今回の新ウォレットは後者にあたり、取引所口座のように事業者へ預けるのではなく、自分の端末を金庫として使う形に近いです。その一方で、セルフカストディに付きまといやすい操作の難しさを抑える工夫も盛り込みました。

その代表が、ガストークン不要の送金です。通常はブロックチェーン上で送金する際、ネットワーク手数料を支払うための別トークンが必要になる場面があります。tether.walletではガス不要送金の仕組みを使い、利用者がガス用資産を別に持たなくても送金できるようにしました。

送付先の指定も簡素化しています。英数字の長いウォレットアドレスではなく、@tether.me形式の人が読みやすいアドレスを使えます。QRコード1つで送金できる設計としており、暗号資産に不慣れな利用者でも扱いやすさを意識した構成です。

公式ページでは『The People’s Wallet』を掲げ、資産の保管と送受信を前面に打ち出しています。対応資産はUSDT、USAT、XAUT、BTCで、BTCは通常のビットコイン送金だけでなく、少額決済向けのLightning Networkも扱います。

WDK採用で基盤をオープンソース公開

この設計が効いてくるのは、国境をまたぐ小口送金です。年9,000億ドル規模とされる送金市場では、受け取りまでの時間や中継コスト、手数料負担が利用者の重荷になりやすいです。ガス不要の送金と人が読めるアドレスは、暗号資産の知識よりもまず「迷わず送れること」を優先したつくりで、海外送金を日常的に使う層との相性がよいとみられます。

技術基盤にはTether Wallet Development Kit(WDK)を採用しました。WDKはオープンソースとして公開されており、ウォレットの中核部分を外部から検証しやすい構成です。セルフカストディでは、誰が資産を預かるかだけでなく、どのような仕組みで鍵を扱うかも重要になるため、基盤の透明性を示した形です。

参考元:wsj
画像:shutterstock