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Chainalysis、2035年のステーブルコイン決済を最大1500兆ドルと試算|Visa超えの可能性

2026年4月9日 17:48  4月9日 17:50  Arai Yu

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ブロックチェーン分析企業Chainalysisは4月8日、実需に基づく調整済みステーブルコイン取引量が2035年に719兆ドル、強気シナリオでは1500兆ドルに達する可能性があると分析を公表しました。

2025年時点の取引量は28兆ドルで、2023年以降の年平均成長率は133%です。ベビーブーマー世代からミレニアル世代・Z世代への100兆ドル規模の資産移転と、店頭決済への浸透が拡大の主因として織り込まれています。

Chainalysisが示したのは、暗号資産(仮想通貨)市場の投機的な売買ではなく、決済や送金など実際の経済活動に使われるステーブルコインの規模です。価格変動の大きいビットコインなどと異なり、法定通貨に連動するステーブルコインは、価値を保ったままブロックチェーン上で動かせるため、決済インフラとしての利用が広がりやすい構造があります。

100兆ドルの資産移転で広がるオンチェーン決済

今回の試算で大きな前提になっているのが、2028年から2048年にかけて進む最大100兆ドル規模の世代間資産移転です。Merrill Lynchが示したこの推計をもとに、Chainalysisは資産の受け手となるミレニアル世代やZ世代が、従来の金融商品よりもデジタル資産やオンチェーン金融に親和性を持つとみています。

この資産移転の影響だけで、2035年までの年間ステーブルコイン取引量は508兆ドル押し上げられる計算です。基準シナリオの719兆ドルは、現在の成長ペースが続いた場合の延長線上にある数字ですが、世代交代による資金の流れの変化が加わると、規模は一段と膨らみます。

資産が暗号資産そのものに置き換わるというより、資金の保管や送金、決済の経路がブロックチェーンへ移る可能性があります。銀行口座やカード網が担ってきた役割の一部を、価格が安定したデジタル通貨が吸収していく構図が想定されています。

店頭決済の浸透でVisaやMastercardを上回る水準へ

もう一つの押し上げ要因が、POS、つまり店舗での対面決済への浸透です。Chainalysisは、ステーブルコインが店頭で広く使われるようになれば、2035年までに年間232兆ドルの取引量が追加されると試算しました。取引件数の規模はVisaやMastercardに並ぶ水準になるとしています。

比較対象となる既存のカードネットワークの年間処理額は、Visaが13兆ドル、Mastercardが9兆ドルです。Chainalysisの予測では、ステーブルコインの取引量は2031年から2039年の間に、これらを上回るペースに入る可能性があります。

カード会社の売上高を直接奪うというより、国境をまたぐ送金や24時間稼働のオンライン決済、少額決済など、既存インフラが不得意だった領域から置き換えが進む姿が見えてきます。

参考元:theblock
画像:shutterstock