米ゲーム小売大手GameStopが、2025年に取得したビットコイン4,710BTCのうち4,709BTCをCoinbase Credit, Inc.に担保として差し入れ、カバードコール戦略を実施していたことが分かりました。2026年1月31日終了年度の年次報告書で開示されたもので、単純保有からプレミアム収入を狙う運用へ移行したことが示されました。
同社は2025年第2四半期に約5億ドルを投じて4,710BTCを購入していました。今回の開示で、そのほぼ全量を使って店頭取引のオプション契約を組成していた実態が明らかになりました。企業がビットコインを財務資産として持つだけでなく、デリバティブを使って収益化する段階に入ったことを示す事例です。
GameStopは4709BTCをコインベースに差し入れ
SEC提出書類によると、GameStopは2026年1月16日にCoinbase Credit, Inc.と担保契約を締結し、4,709BTCを差し入れました。そのうえで、同数量を参照資産とするカバードコールオプションを売却しています。CoinDeskの報道では、2026年1月31日時点で残っていた契約の行使価格は10万5,000ドルから11万ドル、満期は2026年3月27日までとされています。
カバードコールは、現物資産を保有したままコールオプションを売る手法です。売り手はオプションのプレミアムを受け取れる一方、価格が行使価格を上回った場合の上昇余地は制限されます。反対に、価格が下落した場合は現物保有者としてその下落分を引き受けるため、下方リスクが消えるわけではありません。
今回の取引は市場での通常売買ではなく、Coinbaseを相手方とする店頭取引です。SEC報告書では、差し入れたビットコインについて相手方に再利用が認められる内容も示されており、価格変動リスクに加えてカウンターパーティーリスクも伴います。保有を続けながら収益機会を得る設計ですが、その代わりに値上がり益の一部を手放し、相手先への信用リスクを引き受ける構図です。
GameStopは2025年3月、投資方針を改定し、ビットコインを財務準備資産に追加するとともに、デリバティブやオプションの利用を認めていました。今回の開示は、その方針変更が実際の運用に移されたことを示す内容です。
参照:SEC
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