今回は、暗号資産業界で大変話題になった「ビットバンクとミクシィの資本業務提携」について、ビットバンクに直接お聞きしてきました!
SNSでも話題になっていたため、ビットバンクがミクシィと資本業務提携したことを知っている方は多いのではないでしょうか?
ただ同時に、知ってはいるものの、きちんと詳細まで理解することはできていないって方も多いと思います。
そこで今回の取材では、みなさんが気になっているであろう
などについてじっくり詳細を語ってもらおうと思います!
CoinPartnerを運営している木田です!本日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
まずは、ビットバンクのサービスについて教えてください。
はい。当社は暗号資産取引所「bitbank」を運営しており、個人投資家向けの取引所と販売所を中心に、個人投資家が保有する暗号資産を取引所に貸し出して金利を受け取ることができる「貸して増やす」というレンディングサービスも展開しています。
また、「bitbank MARKETS」という暗号資産専門のマーケット情報サイトを運営しています。
ビットバンクの特徴はどのようなところにありますか?
取引所としての特徴は大きく分けて3つあります。1つ目はメインサービスである「取引所」のオーダーブック取引です。
オーダーブック取引?
オーダーブック取引とはいわゆる板取引で、顧客同士のマッチング取引です。
他社は「販売所」といって、暗号資産取引所が持っている在庫からユーザーが買うという形式がメインのところが多いですが、当社は現在10銘柄をオーダーブック形式で取り扱っています。
なるほど。
オーダーブック形式の利点を教えてください。
オーダーブック取引は顧客同士のマッチングであるため、基本的には最も価格透明性が高く、顧客にとって有利な条件で取引が可能になります。
東京証券取引所の暗号資産版のようなイメージです。
それは素晴らしいですね!
2つ目が高いセキュリティレベルです。
取引所はお客様の資産を預かっておりますので、当然ながら、取引所を運営する上でセキュリティには力を入れています。
確かにビットバンクは安全なイメージがあります!
顧客の暗号資産の安全な保管こそが、当社がやらなければならないこと、と認識していまして、創業以来、その技術や知見を高めてまいりました。
bitbankはこれまでにも一度も流出事故はなく、当社のセキュリティ体制を評価頂いているユーザーの方も多くいらっしゃいます。
暗号市産業界で過去にも流出事故が多発していた中で、1度も流出事故がないのは安心ですね。
3つ目がシステムの堅牢性です。
激しく上下する相場環境では、取引が集中し、システムダウンなどの障害が起こりがちですが、取引所は、いかなる環境でもお客様が取引できるように堅牢なシステムでなければならないと考えています。
今年の5月に暗号資産相場が急落した際にも、システムダウンした取引所が海外を含め多く発生しましたが、当社のシステムは落ちることなく稼働し続けることができました。
価格透明性が高く、安心安全でシステム障害も起きない。完璧じゃないですか!
ビットバンクの特徴もわかったところで、本題に入らせてください。
資本提携の概要を教えてもらってもいいでしょうか。
今回、ビットバンクは株式会社ミクシィと資本業務提携契約を締結し、同社を引受先とした第三者割当増資で約70億円、および既存株主である株式会社セレスからの追加出資5億円と合わせ、総額約75億円の資金調達を実施することを発表しました。
凄いですね!
資本提携をするにあたって、その背景を教えてもらってもよろしいでしょうか?
大きく分けて2点あります。
1点目は顧客資産の強固な保全を目的とした、財務健全性の強化です。
財務健全性の強化?
今回の第三者割当増資等により、当社の手元資金(暗号資産を含む)は約 150 億円となります。
150億円!?
これにより、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が定める「資金決済に関する法律に関する自主規制規則」に基づく財務健全性指数(自己資本規制比率に準じる指数)は業界として100%が目標の目安とされていますが、今回の資金調達で当社は約400%となります。
資本提携によって、目標の4倍の数字を出すことに成功したんですね!
2点目は事業投資資金の確保です。
既存事業の強化のみならず、IEO、ステーキング、カストディ、NFT、L2決済など新規事業の創出を目的とした積極的投資を行ってまいります。
とても楽しみです!!
この資本提携によって、株主構成はどのように変化したのですか?
増資後における上位大株主の持ち株比率は下記の通りとなります。
廣末紀之(代表取締役社長、創業者):31.4%
株式会社ミクシィ:26.2%
株式会社セレス:22.4%
業務提携の詳細についても教えてください。
当社は業界内でも最先端の暗号資産技術と現物取引の高い流動性をもっています。
流動性に関して「bitbank」は国内の現物取引高で高いシェアを誇っており、全体で33.7%、アルトコインに限定すると60.4%を占めています。(JVCEA統計データとbitbankの取引データから抽出 2021年4月末日時点)
仰る通りだと思います。
ですので、当社の強みとミクシィが展開する多様なサービスのユーザーベース、コンテンツ群とのシナジー効果は高いと考えています。
具体的なサービスをお聞きすることはできますか?
具体的なサービスについてはまだ言及できませんが、ミクシィが培ってきたサービス開発やゲーム&スポーツIP、マーケティングに関するノウハウをなども掛け合わせ、新たな事業創出に積極的に挑戦してまいります。
Axie Infinityなどで広がったGameFiは注目している1つの領域になります。
ミクシィが持つ既存コンテンツに暗号資産を適用することは考えていますか?
既存コンテンツに暗号資産を適用することも考えられますが、まずは暗号資産技術をベースにした上で1からサービスを開発していく方がより暗号資産のポテンシャルを引き出すことができるのではないかと考えています。
本日はありがとうございました。
最後に、ビットバンク様は資本業務提携によって、どのような会社を目指していくのかを教えてください。
現在の暗号資産はトレードユースがメインです。
特に国内において暗号資産が投機的な道具としてしか見られていない現状は変えていかなければなりません。
ミクシィとの協働のもと暗号資産技術を活用した新たなユースケースを創出していくことで、暗号資産の社会的有用性を国内外に示していきたいと考えています。
本記事を読んで、ビットバンクとミクシィとの業務資本提携について、しっかり理解することができたのではないのでしょうか?
私は、暗号資産技術の可能性を暗号資産コミュニティだけではなく、もっともっと広い国内外に向けて示していきたいというビットバンクの姿勢に感動しました!
実際に暗号資産の有用性を示そうと様々なプロジェクトが出てきている中でも、特段の可能性を秘めていると思います。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner