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ビットコイン、クラリティ法案の期待で7万9600ドルまで上昇|戦略的準備金法案は16日審議

2026年9月15日 08:55  Arai Yu

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ビットコイン(BTC)は9月15日午前8時時点で7万8469ドルと、前日から2.24%上昇しました。24時間高値は9月15日5時の7万9600ドル、24時間安値は9月14日9時の7万6389ドルです。

上昇を牽引したのは、暗号資産の市場構造法案である「クラリティ法案(Clarity Act)」の進展です。トランプ大統領が成立に向けて倫理規定の強化を受け入れ、予測市場では成立確率が急上昇しました。さらに16日には、戦略的ビットコイン準備金の創設を定めた別の法案が下院金融サービス委員会で審議されます。

FOMC・日銀・クラリティ法案が続く重要な週|ビットコインへの影響

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

BTCは9月14日9時に24時間安値7万6389ドルをつけたあと、11時から反発しました。米上院共和党がクラリティ法案の修正文案を公表した直後にあたり、この1時間の出来高は1091BTCです。12時には7万7870ドルまで戻しました。

上げが加速したのは22時台です。22時の出来高は1141BTC、23時は1305BTCと24時間で最大に膨らみ、7万8521ドルへ水準を切り上げました。トランプ大統領が修正案を受け入れたと伝わり、予測市場で成立確率が上昇した時間帯と重なります。15日5時に24時間高値7万9600ドルをつけ、8時時点では7万8469ドル。9月14日の日足は値幅4.20%、上昇率2.06%でした。

一方で株式市場は逆方向でした。AnthropicのアモデイCEOらがAI開発の減速を呼びかけたことを受け、14日は半導体株が世界的に売られ、フィラデルフィア半導体株指数は5.9%安、韓国コスピは3%安、S&P500は0.48%安で引けています。同じ局面で金も1%近く下げて約4300ドルとなりました。BTCは安全資産として買われたのではなく、法案という暗号資産固有の材料で動いたことになります。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-6.99ドルと、前日の-36.46ドルから大幅に改善しました。

相場を動かした背景

クラリティ法案の成立確率が急上昇

米上院共和党は日曜夜、クラリティ法案について倫理規定を強化した修正文案を公表し、トランプ大統領がこれを受け入れました。予測市場の反応は明確です。Polymarketの「年内成立」は9月初めの12%から14日朝に30%近くへ上昇し、8月初旬以来の水準に戻りました。Kalshiの「2027年10月1日までに成立」は木曜の26%から一時64%へ急騰して14日朝は53%前後、「7月1日までの成立」も30%から53%へ、「4月までの成立」は23%から45%へと、いずれも倍近くに上がっています。

本日15日には上院で手続き投票が予定されています。17州の司法長官が上院に否決を求め、銀行8団体がステーブルコインの報酬に厳しい制限を要求するなど、反対の動きも続いています。

戦略的ビットコイン準備金法案が16日に審議

もうひとつの法案が16日に動きます。下院金融サービス委員会は6日23時から本委員会のマークアップを開き、対象法案に「American Reserve Modernization Act of 2026」(H.R. 8957)が含まれています。連邦政府が保有するビットコインの透明な管理と、戦略的ビットコイン準備金の創設を定める内容です。

法案は5月21日にベジッチ議員ほか21名が提出し、委員会に付託されていました。当日はウィスコンシン州選出のスタイル議員による全部改正案も提出される予定で、条文が差し替えられる見込みです。委員会を通過しても本会議での審議が残ります。現時点で主要な暗号資産メディアはこの審議を報じておらず、価格にはまだ織り込まれていません。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

週足では価格7万8469ドルが200週線6万5485ドルを19.8%上回り、50週線7万8766ドルまで339ドルに迫りました。前日は2989ドル下方にあったため、1日で大きく距離を縮めています。50週線自体も7万9663ドルから低下しており、上下から差が詰まりました。MACDのヒストグラムは+2409.8とプラス圏です。

日足チャート

日足では、価格7万8469ドルが20日線7万8488ドルとほぼ一致する水準まで戻しました。50日線7万1455ドル、100日線6万7387ドル、200日線7万0226ドルはいずれも下方にあります。MACDのヒストグラムは-674.0で、前日の-792.4からマイナス幅が縮小しました。6営業日続いた拡大が止まっています。

上値メドはバンド上限8万0985ドル、下値メドはバンド下限7万5991ドルです。

4時間足チャート

4時間足では、価格が20期間7万7492ドル、50期間7万8078ドル、100期間7万8449ドルをすべて上回りました。MACDのヒストグラムは+234.6と大きくプラスに転じています。

上値メドはバンド上限7万8619ドル、下値メドは50期間7万8078ドル、その下が20期間7万7492ドルです。

1時間足チャート

1時間足では、価格が一目均衡表の雲7万7994〜7万8473ドルの上限付近にあります。転換線7万8951ドルが上方、基準線7万7994ドルが下方です。MACDのヒストグラムは-7.9とわずかにマイナスで、5時の高値から反落した動きを反映しています。

サポートは雲上限7万8473ドル、20時間平均7万8305ドル、基準線7万7994ドル。レジスタンスは転換線7万8951ドル、その上がバンド上限7万9373ドルです。

デリバティブ動向

OI清算

先物の建玉は、Binanceで10万3480BTCです。24時間で849BTCの減少となりました。価格が2.24%上昇するなかで建玉が減っており、新規の買い建てが上昇を牽引したわけではありません。

資金調達率は確定値で9月14日9時が0.0072%、17時が0.0080%、15日1時が0.0042%です。上昇局面にもかかわらず低下しており、買い持ちの過熱は見られません。

清算ライン

ロング・ショート比率は1.141です。14日9時の1.663から一貫して低下しました。前日の記事で指摘した週末の買い持ち偏重は、安値7万6389ドルの前後で解消されています。建玉の減少と合わせると、上昇は買い持ちの積み増しではなく、売り持ちの整理を伴って進んだとみられます。

上位トレーダーの建玉比は2.069で、15日3時の1.969から上昇しました。口座比は1.188です。上値では転換線7万8951ドル、バンド上限7万9373ドル。下値では雲上限7万8473ドル、基準線7万7994ドル、その下が4時間足20期間7万7492ドルです。

ETF

14日分は暫定で970万ドルの流入ですが、MSBT以外の全銘柄が未報告です。直近の確定値は11日の1320万ドルの流出で、8日から11日までの4営業日では合計4億6270万ドルが流出しました。

オプションでは18日満期の建玉が1万8258BTC、想定元本で約14.3億ドルです。プット・コール比率は0.81とプットが優勢で、最大は7万2000ドルのプットの2421BTC、次いで7万4000ドルの1708BTCとなっています。マックスペインは7万8000ドルで現在値とほぼ一致します。25日の四半期満期は18万5902BTCで、マックスペインは7万2000ドルです。

本日のデイトレ注目材料

本日15日は上院でクラリティ法案の手続き投票が予定されています。23時には下院金融サービス委員会で財務長官の年次証言があり、国債の買い入れを主導してきたベッセント長官の発言は金利の方向に影響します。明日16日は21時30分に米小売売上高(前月比予想0.8%、前回マイナス0.6%)、23時から同委員会でH.R. 8957を含むマークアップです。

今週の相場を決めるのは17日3時のFOMCです。25bpの利上げなら2023年7月以来3年ぶりで、CMEフェドウォッチの織り込みは約90%。インフレ指標の発表前の約70%から上がり、年末までに合計50bpが織り込まれています。ゴールドマン・サックス、JPモルガン、HSBC、ドイツ銀行がそろって25bpを予想しました。利上げ自体は織り込み済みのため、焦点は3時30分に公表されるドットチャートが示す先行きと、ウォーシュ議長が長期金利の上昇にどう触れるかです。据え置いた場合はむしろ2%目標への本気度が疑われ、長期金利が一段と上昇してBTCの上値を抑える経路が意識されています。

17日20時にイングランド銀行が据え置きを見込まれ、18日16時には日銀が1.00%から1.25%への利上げを予想されています。同じ18日には1万8258BTC規模のオプション満期も重なります。

上抜けシナリオでは、転換線7万8951ドルを回復すれば1時間足バンド上限7万9373ドル、その上が24時間高値7万9600ドルです。下抜けシナリオでは、雲上限7万8473ドルを割り込むと基準線7万7994ドル、さらに4時間足20期間7万7492ドルを試す展開です。当日見るべきラインは、上値7万8951ドルと下値7万8473ドルとなります。

まとめ

15日のBTCは7万9600ドルまで上昇し、前日から2.24%高となりました。トランプ大統領がクラリティ法案の倫理規定強化を受け入れたことで予測市場の成立確率が急上昇し、Polymarketの年内成立は12%から30%近くへ、Kalshiでは一部の契約が26%から一時64%へ跳ねています。本日15日には上院で手続き投票、16日23時には戦略的ビットコイン準備金を定めるH.R. 8957の委員会審議が控えます。

AI開発の減速を求める声でハイテク株が下げるなか、BTCは逆行高となりました。同じ局面で金も下げており、安全資産として買われたわけではありません。建玉は849BTC減り、ロング・ショート比率も1.663から1.141へ下がっています。上昇は買い持ちの積み増しを伴っていません。

週足の50週線までは339ドルに迫りましたが、そこから先は17日3時のFOMC次第です。25bpの利上げは約90%織り込まれており、実施されても反応は限定的との見方があります。むしろ据え置いた場合に長期金利が上昇し、BTCの上値を抑える経路が意識されています。ドットチャートが年内と来年の利上げ回数をどう示すかが、今週の方向を決めることになります。