ビットコイン(BTC)は9月2日午前8時時点で7万7262ドルと、前日から1.52%下落しました。24時間高値は9月1日14時の7万9221ドル、24時間安値は9月2日3時の7万6420ドルです。
下げの起点は中東情勢の悪化でした。9月1日21時ごろにホルムズ海峡でサウジアラビア産原油を積んだタンカー2隻が攻撃されたと伝わり、その直後からBTCは水準を切り下げています。米国株はS&P500が0.71%安で引け、原油は1バレル4ドル超上昇しました。加えて9月は2013年以降、BTCにとって平均約3%下落と最も成績の悪い月で、市場では「Rektember」と呼ばれています。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分チャート
BTCは9月1日14時に24時間高値7万9221ドルをつけたあと、17時に7万7820ドルまで下落しました。21時ごろにホルムズ海峡でのタンカー攻撃が伝わると22時に7万7510ドルまで押し、米国株の取引が始まった22時30分以降も戻りは限定的でした。9月2日1時以降に下げが加速し、3時に24時間安値7万6420ドルをつけています。この1時間の出来高1486BTCは24時間で最大でした。
足元は7万7262ドルで、24時間の出来高は1万4096BTCです。下げはBTCだけではありません。ETHは2.09%安、XRPは2.27%安、トークン化された金の価格も24時間で2.27%下落しました。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-40.84ドルと、マイナス幅をさらに広げています。
相場を動かした背景
ホルムズ海峡のタンカー攻撃で仮想通貨・株・金が全面安
9月1日、ホルムズ海峡でサウジアラビア産原油を積んだタンカー2隻が攻撃されたと報じられました。米軍はイラン国内の標的を攻撃していると発表し、イラン側も報復に動いています。数週間で最も深刻なエスカレーションと伝えられ、ベッセント財務長官は今週中にイランの銀行に対する制裁を発表する見通しだと述べました。
市場の反応は広範です。原油は1バレル4ドル超上昇して引け、ブレント原油は95.19ドル、WTIは1バレル88ドルと7月下旬以来の高値をつけたと報じられています。株式ではS&P500が0.71%安、ユーロ・ストックス50が0.80%安、FTSE100が0.32%安で引けました。ウォール街は高い利回りと原油高を受けて下落し、9月は波乱の滑り出しになったと報じられています。BTCの下落もこのリスク回避の流れに沿ったもので、タンカー攻撃の報道から米国時間にかけて売りが続きました。
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
週足では価格7万7262ドルが200週線6万4856ドルを約19.1%上回り、20週線7万0060ドルも上回っています。焦点は50週線8万0312ドルで、現在値はこれを約3.8%下回ります。8月28日の高値8万1479ドルで一度上抜けたものの定着せず、中期の関門との距離が再び開きました。週足MACDのヒストグラムは+2240.0とプラス圏を保っています。
日足チャート

日足では、価格が20日線7万3185ドル、50日線6万7918ドル、100日線6万6283ドル、200日線6万9503ドルをすべて上回り、強気の並びは維持しています。ただしMACDのヒストグラムは+79.0までプラス幅が縮小し、ゼロ近傍に接近しました。8月28日の+1306.3、31日の+472.9、9月1日の+304.8から縮小が続いています。上値メドは24時間高値7万9221ドル、下値メドは24時間安値7万6420ドルです。
4時間足チャート

4時間足は、価格7万7262ドルが20期間7万8222ドル、50期間7万8635ドルをいずれも下回りました。ボリンジャーバンド下限7万7300ドルも割り込んでいます。MACDのヒストグラムは-123.9とマイナス幅を広げました。上値メドは20期間7万8222ドル、下値メドはバンド下限を明確に下回った場合の7万6420ドルです。
1時間足チャート

1時間足では、価格が主要移動平均線をすべて下回り、一目均衡表の雲7万7558〜7万7835ドルの下に沈みました。雲が上値抵抗に転じています。MACDのヒストグラムは-66.0とマイナス圏です。サポートはバンド下限7万6745ドル、24時間安値7万6420ドル。レジスタンスは転換線7万7295ドル、雲下限7万7558ドル、MA20の7万7895ドルとなります。
デリバティブ動向
OI清算
先物の建玉は、Binanceで10万9035BTCです。24時間で992BTCの増加となり、日次でも9月1日に10万7978BTCへ1658BTC増えました。価格が下落するなかで建玉が積み上がっており、押し目買いが入っています。
資金調達率は確定値で9月1日9時が0.0085%、17時が0.0100%、9月2日1時が0.0038%と低下しました。買い持ちの需要が価格に追いついていないことを示します。直近24時間の大型清算は確認されていません。
清算ライン

ロング・ショート比率は1.268です。9月1日8時の0.979から一貫して上昇し、18時に1.082、22時に1.143、9月2日3時に1.229と、下落局面で買い持ちが増え続けました。上位トレーダーの建玉比も2.082倍で、ロングへの偏りが強まっています。
上方では7万7295ドル、7万7558ドル、7万7895ドルが意識されます。下方では7万6745ドル、24時間安値7万6420ドルが支えです。買い持ちが積み上がったまま7万6420ドルを割り込むと、清算を伴って下げが速くなりやすい点に注意が必要です。
ETF
米現物BTC ETFの8月31日分は2億1670万ドルの純流入で確定しました。ブラックロックのIBITが2億0590万ドルを占めています。前日時点の暫定値790万ドルから大幅に上方修正されました。8月28日は2億0190万ドルの純流出で9営業日続いた流入が途切れましたが、その翌営業日に買いが戻った形です。
9月1日分は全銘柄が未報告で、確定値・暫定値とも取得できていません。大口では、Strategyが優先株STRCの買い戻しに6億3500万ドルを投じたと報じられています。
本日のデイトレ注目材料
本日2日は、21時15分に米ADP雇用(予想4万7000人増、前回4万4000人増)、23時に米製造業新規受注(予想前月比0.7%増、前回0.3%減)、23時30分に原油在庫が発表されます。11時にニュージーランド準備銀行の政策金利(予想2.75%、前回2.50%)、22時45分にカナダ銀行の政策金利(予想2.25%据え置き)も控えます。
ADPは9月4日21時30分の米雇用統計(非農業部門雇用者数の予想5万8000人増、前回2万3000人減)の先行指標として注目されやすく、弱ければ利上げ観測が後退してBTCの支援材料となる可能性があります。加えて中東情勢の続報と原油の水準が、株式市場を通じてBTCに影響しやすい地合いです。
上抜けシナリオでは、1時間足の雲下限7万7558ドルを回復すればMA20の7万7895ドル、4時間足の20期間7万8222ドルが視野に入ります。下抜けシナリオでは、バンド下限7万6745ドルと24時間安値7万6420ドルを割り込むと、積み上がった買い持ちの清算を伴って下げが加速する可能性があります。当日見るべきラインは、上値7万7558ドルと下値7万6745ドルです。
まとめ
2日のBTCは、ホルムズ海峡でのタンカー攻撃が伝わった9月1日21時ごろから水準を切り下げ、9月2日3時に7万6420ドルまで下落しました。S&P500が0.71%安、原油が1バレル4ドル超高となるなかでの連れ安で、BTC固有の材料による下げではありません。金利面でも米10年債が4.796%へ上昇し、9月16日のFOMCでの利上げ確率は66%まで高まっています。
短期の焦点は、1時間足の雲下限7万7558ドルを回復できるか、それとも7万6745ドルを割り込んで7万6420ドルを試すかの分岐です。下落局面で口座ベースの買い持ちが0.979から1.268まで増えており、安値を割り込んだ場合の値幅には注意が必要です。中東情勢が流動的なため、本日のADPに加えて原油と株式の動きも合わせて確認する必要があります。
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