ミャンマー連邦議会は7月28日、「反オンライン詐欺法案」を合同会議で可決しました。
法案は、暗号資産(仮想通貨)詐欺とオンライン詐欺センターの運営に対し、10年以上の禁錮刑から終身刑までを科す内容です。
暴力や拷問、不法拘束などで他人をオンライン詐欺に従事させた場合には、死刑を含むさらに重い罰則も設けました。
オンライン詐欺に対して10年以上の禁錮刑から終身刑、場合によっては死刑を科す厳罰規定を設ける内容です。
可決は、ミャンマーの両院で構成する連邦議会の合同会議で行われ、議会議長アウン・リン・ドゥエ氏がテレビ放送で成立を発表しました。両院間の相違を解消したうえで全会一致で可決したとされています。
今回の法案では、暗号資産詐欺そのものに加え、オンライン詐欺拠点の運営も重い処罰対象に含めました。
暗号資産を使った詐欺は、送金の匿名性や国境をまたぐ資金移動のしやすさから、捜査上の課題となる場合があります。
ただし、公開型ブロックチェーンでは取引を追跡できるケースもあります。運営拠点まで処罰対象を広げたことで、実行役だけでなく組織運営側にも刑事責任を及ぼす構成になっています。
強制労働は死刑を含む重罰
法案で最も重い処罰が想定されているのは、暴力、拷問、不法逮捕、拘束、残虐行為によって他人にオンライン詐欺を強制する行為です。
この場合、10年以上の禁錮刑、終身刑、または死刑を科すとされ、被害者を死亡させた場合には死刑を必須としました。
5月に示されていた草案から、主要な内容に大きな変更はありませんでした。下院議員のアウン・チャン氏は、最終版でも死刑規定が維持され、重要部分に大幅な修正はなかったと述べています。
法案審議の過程で量刑の後退はなく、草案段階の厳罰方針がそのまま通りました。
詐欺の実行だけでなく、拠点運営や強制労働の関与まで処罰範囲を広げたことで、オンライン詐欺を産業的に運営する組織全体を対象にした制度設計が浮かびます。
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